“サディスティックガール後編”

仮想シミュレーションをしてみよう

好きだ、付き合ってくれ

うわっ、気持ち悪い。毎日こんなに罵倒されてるのに私と付き合おうと思うとかドMですか?きっもちわる。

・・・

いや、別のルートもあるはずだ。諦めずに探そう

好きだ!!!

ギュッ

離せ気持ち悪い!!

ガスン!ガスンガスンガスン!!

どうしてだろう、断られる未来しか見えない。

はー…。

何ため息ついてんのよ

うおわぁっ!?

はぁ?何そんなに驚いてんの?

げ、現実…か。

いつの間に部屋に居たんだよ…

1分くらい前。あんたが珍しく必死に物を考えてたからついつい放置してたわ

そ、そっか…。

…で、

あの手紙、どーだったのよ?

あれ…?今一瞬…

なんでもなかったよ。俺の友達のコトが好きだったらしくて、アドバイスが欲しかったんだって。

ふーん。残念だったわね。アンタに対してじゃなくて

まぁそんな事だろうと思ったけど?アンタを好きな人ができるワケなじゃない

べ、別に残念なんかじゃないよ…

負け惜しみは醜いよ?くすくす

……まぁいいさ。

そうだ。買い物に付き合いなさいよ

ん。いいよ

ちっ、つまんねーな

何がだよ!?

いつもなら

えっ、手伝いさせられるのイヤだからパスパス!

とか

そんな重い荷物持てるわけねーだろ!!ぎゃあああああ

とか良い拒絶反応を見せてくれるのに

お前は何を求めてるんだよ…

重い荷物持つのは勘弁だったけど、お前と買い物するのは割と楽しいんだからな…。

まぁいいわ、行きましょ

・・・

ただいまですお母さんっ! 今日は私にお任せくださいっ!

いつも巧樹がお世話になってごめんね?

えっ、そんなコトないですっ!むしろ私の方がお世話になりっぱなしで…

なので今日は私にお任せくださいっ!料理は得意ですので!

うん、任せちゃうね!

あぁっもうこんな時間!!じゃあ行ってくるわね!!

タッタッタ…

お前、知ってたの?母さんが出かけること

まぁ一応ね。

だから夕飯の買い物に付き合わせたのか…

特別に唐辛子たっぷりのカレー作ってやるから感謝しなさいよ

いや、やめて!!俺が辛いの嫌いだって昔っから知ってるだろ!?

あれ、カレーの材料なんて買ってたっけ?

しょうがないわね。別の料理作ってやるからちょっと待ってなさい

わ、わかった…

ちょっと待った

え?

何しようとしてるの?

いや、テレビ見ようかなーって…。

折角私がアンタの為に作ってあげてるのに料理の工程見ない気なの?正気?

……見ます。

トントントン

グツグツグツ…

……手際がいいな。 料理ド素人の俺でもわかる。この動きは手慣れてる

何ジロジロ見てんの?

いや、見てろっていいましたよね!?

まぁそうだけど私の顔色窺うのはおかしいんじゃないのって

いや、あまり顔色窺っては無いけど…

……まぁいいわ。

グツグツグツ…

なぁ

何よ

なんで、いきなりそんなにあたりが強くなったんだ?

はぁ?何の話……

中学頃から、いきなり今みたいになったよな?

気付かないと思ってたか?気づくに決まってるだろ?

気付くも何も、私はずっと昔からこうで…

んなわけねーだろ…何歳の頃から俺は有紗を見てると思ってんだ…?

……覚えてないわよ

そうだな。いつだかわからないくらい小さい頃から一緒にいるからな

なぁ、教えてくれよ。なんでそんなにあたりが強く…

ペコンッ

いたっ!

いい加減五月蝿いんだけど。殴るよ?

もう殴られたんだけどな、おたまで。

いくら殴ったっていいよ。その代わり教えてくれ……

ペコンペコンペコン

なぁ、教えてく…

ペコンペコンペコン

れよ……

ペコ…ン…

アンタがすぐ流されるから…

……え?

アンタはすぐ流されて!!!コロコロコロコロ意見が変わっちゃうから…こうするしかないかなって…

どうせ好きな女の子もコロコロ変わっちゃうんでしょ…?だったら、こうやって無理やりにでも繋ぎ止めないと…支配しないとダメかなって…

ホントに、ホントにごめんね…?束縛とか…嫌だよね?重荷だったよね?苦痛だったよね…?

有紗…

ごめん…本当に、ごめん…

素直に全部言ってくれて嬉しいよ。ありがとな

ちょっとそこらへん性格曲がっちゃったのかもしれないけど、俺はそんな所も全部ひっくるめて、やっぱ有紗の事が好きだよ

巧樹…

ペコン

いった!!!

くさすぎ…。ありきたりすぎ…。20点ってトコね

でも…まぁ嬉しかったかな。

ありがとっ

有紗…

なぁに?

吹き零れしてるぞ

あぁっ!!

・・・

流石だな。美味しいわ

ありがとっ

そう、その笑顔を俺は見たか……

ガスッ

笑顔のままで殴るな!!

調子に乗るな。

昔に戻ったんじゃなかったのかよ…

一回曲がっちゃった性格がすぐに治るわけないでしょ、馬鹿

ははっ、まぁ確かにその通りだ

・・・

今日は離れなくていいのか?

い、いいわよ…。一緒に行ってあげる…

そうしとけば他の女子も巧樹に近寄らなくなるだろうし…ね

ん、また手紙…

・・・

手紙っつか、ルーズリーフの切れ端だなこりゃ…

何々…?

好き。

……アンタなら、その文字が誰の文字かわかるでしょ?

……あぁ、わかるよ

つまり、そういうことよ

ありがとな

俺も好……

バシンッ

痛いから!!

調子乗りすぎ…。バカ。

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Posted at 2012/09/18 19:20 Viewed 85 times

From Author

家に普通に出入りする幼馴染の異性っていいよね。欲しい。

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