“【第3回リレー小説】チョコを貰う日 最終話”

雪がこんなに降るとは‥‥ あいつは大丈夫なのか? くそっ!

雪が降る道を走る。 滑り何度もこけるが走る。

勢いで出てきたからどこで配ってるのか聞いてこなかった‥‥ くそっ!

彼はいつもティッシュ配りをしている人がいるところを走り回る。

あいつに‥‥あいつに謝る。 そして伝えるんだ!

彼は走る。 走り続ける。 思いを乗せて。

見つけたっ!

どうぞ~

どうぞ~

見つけた。 あの姿は翠だ。 ‥‥そう『翠』だ

ふぅ。 今日の分終わりっ! 今日もらう分でお金が足りる!

きっと驚かせる。 これで私は『翠』になる!

そう言って『翠』はその場を去ろうとする

『翠』!

ん? ああ、海人君。 何か用ですか?

ああ。 なんでもティッシュ配りで金を集めてるらしいな

それがどうしたっていうの? 欲しいものがあるからバイトする。 普通のことじゃないですか

そんなもの俺が用意してやるよ。 お前は働かなくてもいい。 俺が‥‥

っ! だから君はだめなんだ!

キミは過保護なんだ! 怖いだけなんだよ! 寂しい人間なんだ!

な、なに‥‥

結局はそうなんだ‥‥ そんな感じでは僕は『翠』に なれるわけでもないんだ

『翠』!?「みどり」だと!? その名前をどこで知ったんだ 『翠(すい)』!

そう『すい』それが僕の名前だ。 『みどり』じゃないんだ

僕は『みどり』を基にして作られた いとこ兼幼馴染アンドロイド

キミは忘れられないんだ。 高校生の2年のバレンタインデー に死んだ彼女のことを!

!?

「なぜだ」彼の心は疑問で埋め尽くされる

そんなことを『すい』に教えたことはない。 教えるはずもない

あの日。 あの日、あの日、あの日! 一緒に学校に行けばよかった!

高校2年 バレンタインデーの日 先に行けと言われて先に学校に向かっていた。

おせーな、あいつ。 遅刻してきたら鼻で笑ってやろう

ピーポーピーポーピーポー

なんだ? すごい近いな。 近くで事故でもあったか?

『ダダダダ』 廊下を誰かが走る音がする

た、大変だよ! か、海人君!

お~美久利。 そんな急いでどし‥‥

じ、事故にあったの‥‥ み、翠ちゃんなんだよ!

え?

その後、病院で息を引き取った。 トラックのひき逃げによるものだったらしい

あいつの荷物の中にはチョコレート もあった。 それは海人宛だった。

誕生日プレゼント‥‥ 家に用意してたのによぉおぉおぉ!

彼は泣いた。 病院の廊下だろうとなんだろうと お構いなく

その後彼は彼女を忘れるために 色々な女に手を出す。

彼女を忘れるがごとくハーレムを 求めるようにもなっていた

さらに暇な時間は勉学に没頭し 彼女の存在そのものを忘れようとした。

だが、彼は忘れられなかった。 そして彼は技術を使い一人の アンドロイドを作った

いとこ兼幼馴染アンドロイド『翠』 読みは『みどり』でなく『すい』

精巧な技術で性格・見た目など 完璧にも彼女だった

彼は彼女を『みどり』のごとく扱った。

『みどり』と同じように接した。

だが彼女は『みどり』のように 彼にチョコレートを作ることはなかった

それどころか距離を置き 悪口をたらふくいい 暴力をふるうなど

彼は失敗したと思った。 バグによるものだと思った

そして彼は新たに自分のことを 好きになるアンドロイド『紫』を 開発した。

彼女は都合のいい女だ。 お金を稼いできてくれるし 何も文句も言わない

だけど彼女では彼は満足できなかった。 サティスファクションできなかった

彼女もそれを理解していたのだろう 彼は自分ではなく『翠』を好きなのだと

そしてそれが先ほどの応援だ。

キミは周りに僕の存在を隠しなさすぎた

教えてくれたよ。 『みどり』の事を。 彼女を知る人たちにね

!? そんな馬鹿な!

翠の親も自分の親も『翠』を 作った後にはあってはいない だから安心していた

キミはクラスメイトの家が どこにあるかすら知らないんだね

!! 誰かがこの町に住んでいたのか!

まったくキミはまぬけだ‥‥ 私を見て驚いた彼女はすべてを教えてくれたよ

美久利か‥‥ そう言えば奴はこの周辺の事を よく知っていたがこの町とは

それを聞いて僕は驚いたよ。 僕は君を好きだった。 だが君は僕を好きじゃない

キミは『みどり』が大好きなんだ!

‥‥‥‥

何も言えなかった。 そう‥‥何も‥‥

そう。キミは紫に溺れ僕を忘れたと思った

『みどり』すらも忘れたと思った

そして僕はバレンタインデーに ちゃんとチョコレートを渡すことで 僕が『翠』になろうとしたんだ!

だが君は‥‥『翠』を忘れていなかった‥‥

それでは僕がチョコレートを渡しても僕は大事なアンドロイドの一つ それでは意味がない

それだと僕は君の心の一番になれない

ふふ‥‥ふふふ‥‥ 目的も消えた。 そうすべて‥‥

それだけか?

は? キミは僕を代用品としてしか 見てないじゃないか

そう‥‥ 少し前までは‥‥だよ

ハァ? 信じられるとでも思うのか? そんなこ‥‥

彼女は気がついた。 彼がぼろぼろであることを

なっ! まさか僕を探すために そんなに怪我を!?

どうしてだ! 僕はただの代用品で!

違うんだ‥‥違うんだよ。 お前はあいつそっくりだが 中身は全く違う

たしかに制作した時はあいつに 『みどり』になって欲しかった でも違うんだ

微妙に違うところもいくつもあった 俺の考え通りにはいかなかった

そして俺を好きにもなってくれなかった。 だから紫を作ったりもした

だが俺は‥‥お前の事が心から離れなかった

それは結局。 忘れることの‥‥

『翠』のことは忘れてない

ほらやっぱ‥‥

だけどそれは新しい恋ができない 弱い男ってわけでもない

たしかにお前のモデルはあいつだ でも俺の好きになったお前は あいつじゃない

えっ?

あいつは俺に言った。 自分に縛られないでくれって

俺はあいつの事は忘れられないが 新しい恋を見つける‥‥ そう‥‥そうしたんだ

別に恋するわけでもなく作ったお前に惚れて好かれるようにいろいろするまでになるとは思わなかったがな

だからさ。 もう一度言うよ。 俺が今好きなのは『翠』だ

‥‥

‥‥

そして静寂な間が流れる。

ぷっぷぷぷ‥‥

ばっかじゃないの!

!?

僕って馬鹿だよ‥‥ それに気が付けなかったなんて

!?

なぁんだ。 目的はとっくに完了していたんだ

そ、それって‥‥

僕達の恋はもうすでに実っていたんだ

現代

すっごい大長編だったね!

だろう? 長くなりすぎてすまないと思う。 勢いが止まらなかった

あれ? でもそれだと私って何? 人間だよね?

あの後技術の進歩は素晴らしかった アンドロイドは人間化が進み

人間と子をなすことができるようになったのだ! まぁかなりの時間がかかったが

あ~だからパパリンは回想より だいぶふけてるんだね

ま、そう言うことだな

『ただいま~』

お、ママリンが帰ってきた! 誕生日の飾り付け終わってるよね?

無論だ。 チョコレートをもらう準備もできてる!

じゃ、ママリンを驚かせにいこっか!

ああ! そしてこう言ってやるんだ

ハッピーバースディ!

彼は今幸せだ。 ボクはうれしいよ♪

ふふ‥‥幸せにね‥‥ 海人くん。 君は歳取ってから来るんだぞ

『すぅ』

その後彼は歳をとり大往生するまで 幸せに暮らしましたとさ。 めでたし、めでたし

【第3回リレー小説】    チョコを貰う日         おしまい

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Posted at 2013/03/10 23:28 Viewed 20 times

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http://www.kimip.net/play/ad0pu←3話 と言うわけでこれにて完結! 失う恋もあれば新たな恋もある。そんな感じで作ってましたがなんかめちゃくちゃですかね‥‥とにかく完結! お疲れさまでした!‥‥あ、紫ちゃんのその後がわかんねぇ!?

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