カキーン
「フライフライ！」
「セカンセカーン！」
「オゲオーゲーィ！」
パスッ
「アウト！ チェンジ！」
っしゃーぁ！
ナイスピッチン！
「あざーす！」
セカンドもナイス守備ー！
「････うす」
「おいおいこいつ照れてやがんぞ！」
「わははは！」
「笑ってる場合じゃねえ！ 次のバッターはお前だ！」
「うす！ すんません！」
「４回の表、バッターは・・・・」
我が母校の野球部も大分様になってきたのだ。
この調子なら、５年後には甲子園も夢じゃないのだ。
バスーン！
「ストライーク！ バッターアウッ！」
「いやぁ、あんなカーブ打てねぇって」
「バカやろう！ どう見たってただのストレートじゃねぇか！」
「えぇえぇ！？」
スイングは悪くなかったのだ！ 次はホームラン期待してるのだ！
「うす！ まかしといてください！」
「お前、調子よすぎ」
「わはははは！」
････それにしても渚、遅いのだ。
待ち合わせの時間はもうとっくに過ぎているのだ。一体何処をほっつきあるっているのだ―――
などと、噂をしていると････
・・・・・・。
グワゴラグワキィーン！！！
「うおぉぉおおおお！！！！」
おおおお！！！
「ホームラーン！！！」
「すっげぇ････！」
「何食ったらあんなに飛ばせるんだろなぁ！！」
「やっぱ食後のプロテインは大事みてぇだな」
バッター！ ナイスバッティーン！
弾丸ライナーであんなに飛ばすとは恐れ入ったのだ。これはひょっとして来年に期待してもいいのでは？
渚！
お待たせ楓ちゃん。
････１０分遅刻なのだ。
あうう、ごめんね楓ちゃん・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
あのね、そのね、ええっとね・・・・
・・・・・・。
そ、空から女の子が
言い訳無用なのだ！
はうぅ・・・・。
まったく！ 渚は時間にルーズなのだ。もっと時計を見るのだ。
楓ちゃん！ 本当にごめん！
今回だけじゃないのだ！ この前もその前も、いつだって渚は遅刻してくるのだ！
待たされる私のことも考えて欲しいのだ！
部員A おい、なんかお姉さんたち喧嘩してるぞ。
部員B だな。 てか、どっちも可愛くね？
部員C 俺、右の子好みだなぁ。
部員B オレは左だな。なんか頼りないお姉さんって感じで、守り概がありそう
監督 おいてめぇら！試合中に呆けてんじゃねぇぞ！
部員A・B・C うっす！ すんませんっす！
ほんっとうにごめん！
お詫びに、楓ちゃんの言うこと、 なんでも言うこと聞くから！
だから、このとーり！ ねっ！
・・・・なんでも？
渚。 今、『なんでも』っと言ったのだ？
う、うん。
楓ちゃんが機嫌を直してくれるんだったら、あたし・・・・
な、なんでも・・・・してあげる。
部員B ・・・・おい。
部員A しっ！ いいとこなんだから黙ってろ。
部員B お、おう・・・・。
監督 あいつら、やけに試合に集中してんな。
監督 よし、次の回で代打に使ってやるか。
渚。 『なんでも』なのだな？ 『なんでも』いいのだな？
う、うん。
あぁでもでも！ お金がかかるのとかカンベンだよ！
当然なのだ。渚に奢ってもらおうなどとは、考えるほうがおろかなのだ。
そ、そこまで言わなくてもいいんとちゃいますか・・・
お金の心配なんてしなくてもいいのだ。私はそれよりも・・・・
すすす・・・・
えぇ！？ ちょ、ちょっとちょ！？
部員A・B・C ！？
部員A ！？ なになに！？ お姉さんたちなにしてんの！？
カキーン！
監督 ナイバッチ！ さあて、じゃあ代打を出すかな～。
だだだ、ダメだよ楓ちゃん！
部員B 何が！？ 何がダメなんですか！ お姉さん！？
しーっ。 大声出すと、気付かれるのだ。
部員C すんません！ 俺ら気付いちゃいました！ マジすんませんっす！！！
か、かえで・・・・ひゃぅぅ
だ、ダメだよ、そんな・・・・
部員A・B・C うぉぉぉぉおおおお！？？！？！
部員C い、いかん！ 落ち着けわが息子よ！
部員A 安心しろ！ 俺達にはセーフティカップがあるじゃないか！
セーフティカップとは、局部を衝撃から守る防具のことですわ。野球やボクシングなどで使われております。
通称『キンタ
渚の白い足はいつ触ってもすべすべなのだ～。
か、楓ちゃん、くすぐったいよぉ。
部員A い、いつも触ってるんですかー！？
部員B 白い足・・・・お姉さんの、白い足・・・・。
部員C オ、オレ、トイレ行きたくなってきた・・・・。
監督 おい、お前次だいｄ
部員A すんません！ 今いいとこなんでー！
監督 ・・・・は？
部員A あっいやその・・・・。
監督 あっそ、ふぅ～ん・・・・。
部員A か、監督！ 違うっす！ 誤解なんです！
部員C ドンマイ・・・・。
部員B 後は俺達に任せな・・・・。
はわわ、ダメダメ、 それ以上は・・・！
大丈夫大丈夫♪ 私に任せろなのだ♪
そ、それ以上奥は・・・・
部員B・C （・・・・ゴクン）
それ以上は・・・・？
・・・・ス・・・・
ス？
部員B・C スッ！？
ス、スカートが・・・・
マネジャー 監督、相手ピッチャー交代みたいですよ。
監督 なに、もう降ろすのか！
部員B・C スカートを下ろす！？
部員C ちくしょう････！ こんなラッキーな場面に遭遇して、
部員B なんで俺は野球なんかやってんだよ････！
か、楓ちゃん！ ダメ！ これ以上は本当にだめぇ！
ほいなのだ。
はぁ・・・・はぁ～。
どうしたのだ渚。 顔が真っ赤なのだ。
もう、楓ちゃんのえっち！
部員C うっ！
部員B ちょ！？ おま！
部員C ・・・・すまねぇな。
部員B お前・・・・まさか・・・・っ！？
部員C 先・・・・逝かしてもｒ
部員B もういい・・・・！ 休め・・・・！
おお、こんなことしている間にもうこんな時間なのだ。
早く行かないと映画の上映時間に間に合わなくなってしまうのだ。
こんなことを先にしてきたのは、何処誰かさんよ～？
さあ、行くのだ渚。
あっ逃げた！
こらー！ 楓ちゃーん！ 待ちなさーい！
あはははは・・・・
あはははは・・・・
マネジャー 監督？ どちらへ？
監督 ああいやその・・・。
マネジャー ？
監督 ・・・・ちょっと、トイレ。
部員B ！？
～終劇～
