“久しぶりの学校”

この日、小萌莉は久しぶりに学校へ来た。

というのも退学にならない程度に学校に行かなければならないからである。

ひ、久しぶりの学校。

うーん。

とりあえず校舎裏から行こう。

全く! 先生も人使い荒いな~もう!

(げっ! あの人はパソブレ!)  ※パソコンブレイカーの略

うん? 今見知った人がいたような?

あー! 比木さん!

こ、こんにちは。

(さて、どうしよう)

(選択肢は三つ。戦うor道具or逃げるのどれか)

(う~ん、逃げるか)

こんなところで何してるの?

えっと、ちょっと職員室に行こうと思って。

ちょうどいい! 私も行くから一緒に行こう!

(嫌です!)

(というのも少々可哀そうだし、でも…)

何してるの? 早く行こうよ!

ちょっ! まだ一緒に行くなんて一言も!

うわああああああ!

逃走失敗。

先生! 終わりました~。

ご苦労さま。

せ、先生。 お久しぶりです。

比木さん、やっと来てくれましたか。

これが来なかった一週間分のプリントです。

うげっ! 大量。

仕方ないですよ、学校に毎日くれば少しで済みますよ。

し、仕方ないですね。

終わった? 終わったなら教室行こう!

えっ!?

うわあああああ!

おたっしゃで~。

ちょっとトイレ寄るね!

あ、はい。

(まてよ? これって逃げるチャンス?)

(そうと決まればトンズラ!)

ここにいればやり過ごせる…

おや? 生徒会に入りに来たのデスか?

!?

でたああああああああ!

比木さんの悲鳴!

助けにきたどー!

おや? 落葉香さん?

ひい! 熊!

ち、違うデス! 私デス!

ゴソゴソ。

ぷはー!

会長! なんでそんなキグルミを!?

かくし芸?

いや隠れてないですから。

ま、まあそれはいいとして。

彼女、大丈夫デス?

・・・。

起きろー!

ブンブン!

はっ! ここは!?

よかった~!

い、今熊が!

すいませんデス。

??? 子供?

会長は子供じゃないデス!

え!? 高校生!?

いいですか! 世の中外見で判断してはいけませんよ!

ご、ごめんなさい。

というわけでお菓子くれデス!

持ってません。

お菓子ないやつは出てけ!

二人「おわ!」

一体あのお子さまは…

そうだ! 図書室に用事があったんだけど一緒に行こう!

え!?

私本はライトノベルしかあああああ!

ちゃちゃっと用事済ませてくるね~!

へえ、結構大きい図書室だったんだここ。

これと! これと! これ!

(すごい! あの人あんなにたくさんの本を読むのかな!)

(ん? よくわかる同性愛のうまくいく方法?)

(相手の弱みを握る方法?)

(愛から始まるABC!)

・・・。

さて! 今日は後一つ「素敵な家庭の作り方」で最後にしましょう。

・・・。

(本当に人は見かけによらないんだなぁ)

え~と、これと、これかな。

(あの人も本をたくさん持ってる)

(名前の覚えられ方辞典?)

(印象に残る男の極意?)

(何処先生の子供のあやし方?)

・・・。

これを読んでも会長はきっと覚えてくれないだろうな。

・・・。

(パソブレも来ないし帰ろう)

遅くなってゴメンね!

(ゆっくりしすぎた!)

うん? どったの?

い、いえ! 何も!

(仕方ない、次の機会を窺うとしよう)

さて、教室行こうか。

落葉香! 遅いぞ!

ご、ごめん。

でもびっくりゲストも連れて来たよ!

ゲスト?

こ、こんにちは。

おおー! 比木さん!

お久しぶりです。

今日は何で学校に?

先生に用事があって。

そうなんだ。

それより落葉香。 これを見ろ。

手紙だね?

まさか解ちゃん! ラブレターをまた!?

違うわ!

ひい!

おっと、びっくりさせて悪い。

で? その手紙がどうしたの?

いやな、一応ラブレターではあるのだが…

正奈へのラブレターなんだ。

そういえば正ちゃんは?

買い物があるからって先に帰った。

そう、で? それどうするの?

決まってるじゃないか!

これを燃やした後、入れた相手を埋める。

手伝った方がいい?

頼む、なにか奢るから。

喜んで手伝わせてください!

・・・。

というわけでここでさよならだね。

え? あ、はい。

(やったー! パソブレから解放されたー!)

じゃあ行こうか解ちゃん。

早くするぞ。 私の怒りメ―タ―が張り裂けそうだからな。

早くしないと!

・・・。

帰ろう。

そういえばコンビニであれ買わないと。

おや? あなたはさっきの?

!?

でたああああ!

ドン!

あう!

ああー! 大丈夫ですか!?

!?

いやあああああ!

パタリ。

ありゃ、気絶したデス。

ゴソゴソ。

ふい~。

だからこれ着ながら回るのやめようと言ったんですよ!

発想は悪くなかったと思うのデスが。

その後、保健室から目覚めた小萌莉は足早に家に帰った。

そして、

リアル怖いよ~!((((;゜Д゜)))ガクブル

さらなる恐怖心が生まれてしまった。

B
e
f
p
q
r
s
K
O
Keyboard Shortcuts
  • J Next page
  • K Previous page
  • [ First page
  • ] Last page
  • E Enable/disable bubble animation
  • 0 Manual page turning
  • 1 Slow page turning
  • 2 Normal page turning
  • 3 Fast page turning
  • P Start/stop auto page turning
  • ? Show keyboard shortcuts
Play Again
More Stories
Posted at 2012/09/08 12:56 Viewed 35 times

From Author

新キャラメインで書きました~。 前の話から少し時期が立った感じです。

Comments

Login to Write your comment