季節外れの風邪により大半の生徒が欠席をしている。
解ちゃ～ん！ 今日の授業は半日だって！
そりゃこれだけ休んでる生徒がいればそうなるよな。
正ちゃんは大丈夫かな？
昔から体はあまり強い方ではなかったからな。
ところで、私達って、元気だよね。
いいことじゃないか。
だよね！ 何とかは風邪をひかないって聞いたからからもしかしてと思って。
・・・。
つまりこの状況を察するにお前と私は同類と？
まさに類は友を呼ぶ！ だね！
急に熱が出て来た！ 早退する！
嘘言わないで！
ぐっ！ 同類と思われたくない。
それって遠まわしに私のこと否定してるよね。
イエーイ♪ 笑顔の申し子！ 会長の登場デス！
さらに余計な人が来た！
会長に向かって余計とは何デスか！
か、会長はなんでここに？
副会長のあんにゃろうが風邪をひいたらしいので今日は生徒会の仕事はなしにしたデス。
会長～、仕事してくださいよ～！
それといい加減僕の名前を覚えてくださいよ～！
ここに会長がいるということは…
会長も仲間だね！
はい？
説明中
おお！ 同士！
せめて自分が馬鹿と言われてるところは否定してください。
およ？ 授業が始まる。
それでは戻るデス！
私達も席に戻ろうか。
うん。
そしてお昼という名の放課後。
落葉香、今日は一緒に…
うう。
どうした？ 顔色が悪いぞ？
ごめん、なんか授業中に気分が悪くなっちゃって。
このまま真っすぐ帰るよ。 じゃあね。
あ、おい！
まさか落葉香が風邪をひくなんて。
会長にでも会いに行くか。
会長の教室。
すいませーん。 会長ー。
男子学生Ｒ「会長なら帰ったよ」
用事があったんですか？
男子学生Ｒ「早退したよ、さっき急に気分が悪くなったらしい」
っ！？
男子学生Ｒ「俺もちょっと熱があるみたいだからそろそろ帰るんだ。 じゃね」
男子学生Ｒは出て行った。
待て！ これだとまるで…
落葉香と会長よりも私は馬鹿…
ま、眞流山～！
眞流山の教室。
眞流山はいるか！？
女子学生Ｖ「眞流山さんなら今日は来てませんよ」
何っ！？
女子学生Ｖ「風邪で寝込んでいるとか」
女子学生Ｖ「私もこれから病院行くので、それじゃ」
女子学生Ｖは出て行った。
嫌だ。
私だけ馬鹿なんて嫌だーーー！！！
うあーーー！
とう！
バシャ～ン！
濡れたまま帰れば絶対に風邪をひく！
これで私もみんなの仲間だ！
その後、体の芯まで水につかり、濡れて帰った解羅であった。
次の日。
おはよー！
おはよう。
正ちゃん、元気になったんだね！
うん、少し咳はあるけどね。
落葉香はどうだったの？ 風邪ひいたんでしょ？
私は鼻水がでたけど、薬飲んで寝たら治ったよ！
それならよかった。
どうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんて…
あれっ！？ 解ちゃんどうしたの！？
昨日びしょ濡れで帰って来たのに朝まで待っても一向に風邪をひかなかったんだって。
へー。
どうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんてどうせ私なんて…
つまりさ。
解ちゃんって、私よりば…
うがあああああああああああ！
グシャッ！
あふん！
バタリ。
今日は休んでやる―――！！
お、お姉ちゃん！
そして解羅はこの日、ズル休みをしたのであった。
