夏の終わり。
長いようで、すごく短くて。
いつから僕はこんなに彼女のことを考えるようになったんだろう。
今日こそは…!!
いや・・・無理だな。うん、やめよう。はぁ・・・
おっはよー!なーにしんみりした顔してんの?
(!!?・・・どっから出てきたんだこいつ・・・)
なんでもないよ。それよりお前、宿題終わったのか?
終わってるよー!もー、昔とは違うんだからー!ぐぬぬ・・・
あはは、なんにも変わってないだろ。どっからどーみても・・・
どこみてんだよー!これでも毎年ちょっとずつ大きくなってんのー!むぅ・・・
ま、なんでもいいけど。で、なんか用か?
しれっと流したな・・・。まぁいいや、んーとねちょっと聞きたいことがあったんだ。
聞きたいこと?宿題??
だーかーらー!ちがうっ!!
なんだよ、僕このあとちょっと用事が・・・
うん、まあたいしたことじゃないんだけどさ。
秀、今彼女とかいる?
(えっ何この展開・・・神様が僕にチャンスを!?)
なんだよいきなり、い、い、い、いるわけなないじゃん!ははははははははは・・・!はは・・
おっ、ホントー?なら良かったー!!
(・・・!!今しかない!!)
あの、ずっと・・・
今度、地元でお祭りあるじゃん。うちの店の子たちみんな彼氏とか彼女がいてお祭りに行っちゃって人手足りないんだー。秀、手伝ってもらえない?
えっ・・・あ、うん。いいけど…
(・・・orz)
ほんと?よかったー。あたしもちょっと用事あってお店でれなくってさ、それじゃお父さん達に伝えとくね!ありがと!
い、いいってことよ…はは。
ん、てかさっきなにか言いかけてなかった?
…き、気のせいだよ。まぁ、詳細はまたメールか電話で頼むよ。
そう?わかったー!いつもありがとうね!
いいよ、春香の家には昔からお世話になってるし。じゃあ、また。
うん、ありがとー!ごめんね忙しい時呼びだしちゃって、また連絡するね。
おう。じゃあ、また。
(・・・ってゆうか祭り当日の春香の用事って何だー!!!!!!)
つくづく僕はダメだな・・・はぁ。
こんなんじゃいつまでたってもただの幼馴染で、いつの間にかアイツに彼氏が…
駄目だ、考えたら悲しくなってきた。勉強でもするか…
『おにーーーーちゃーーーーん!!』
!!?
あたしのプリン食べたでしょー!!
・・・すまん。ショックなことがありすぎてつい・・・
・・・おかしい。
お兄ちゃんがこんなに素直にあやまるとか、明日世界終わるの?
僕に聞かないでくれ・・・
・・・。
・・・わかったよ、今買ってくる。
やったー!ついでにハーゲン◯ッツもねー!
わかったよ。
気をつけてねー!
妹はスキップをしてリビングへ戻っていった…。
気分転換だな。外の空気吸って切り替えよう。
9時からドラマ始まるからそれまでに戻ればいいか。