『橋の下の織姫 そのにっ』

・・・・・・・。

・・・・・・・。

「ふぅーん・・・。」

「私には笑って誤魔化すなって言ったくせに」

「自分はそうやって誤魔化しちゃうんだ〜?」

「私はお姫様ではありませんから」

「なにそれずるい」

「民衆からの視線を気にかけるのは立派な義務ですよ、姫様」

「そう言われちゃうとそんな気もするにはするんだけど、納得はいかないよね」

「現実なんてそんなことの繰り返しですよ」

「あー、大人になんてなりたくないなー、大人になるくらいならこっちにいた方が楽かも」

「なに甘ったれたこと言ってんですか、向こうからのサポートがなければ貴女だって」

「アレで寒さを凌ぐことになるんですよ?」

「それは・・・ちょっと・・・。」

「わかったなら早く帰るための努力は怠らないことです」

それとも・・・。

二人抱き合って暖をとりますか?

早く帰りましょう、ええ、今すぐにでも。全力駆け足Bダッシュ。

そうまでされるとそれはそれで腹も立ちますが、つまりはそういう状況であるということです。

それはわかったけど・・・。具体的にはどんなことをすれば良いのかな?

ええ。まずは人が願い事をしやすいように環境を整えることが重要かと。

・・・・・・・。

自分の生活もままならないのに?

さびれた神社でも想像してみてください。どんなにぼろっちい佇まいをしていても、形があれば人はそれに願うものなのです。

おお、なるほど確かにそうかも。それでそれで?

少しは自分で考えてくださいよ。私が全部お膳立てしてしまったらこっちに来ている意味がないでしょう。

それはそうだけど・・・少し考える時間が欲しいわね。今すぐに、というのは準備を考えても不可能だし。

幸い時間だけはいくらでもありますから、ゆっくり考えてください。私はひとまず今晩をどう乗り切るかを考えます。

降りる時に持たされたものは?

二人用テント、食器、マッチ、こんぺいとう、着替え、毛布、現地通貨で30000円・・・ですね。大体りんご300個分と考えていいでしょう。

・・・。毛布が一枚しかないんだけど。

私に言われても困ります。最悪買い足しますが、所持金を考慮すると高い買い物かもしれませんよ?

まあ良いわ、とりあえずお互いこれからのことを考えましょう。

それでは後ほど再びこの位置に集合するということで。

はいはい、そうしましょう。

(・・・とは言ったものの)

(自分で願い事を集めようなんて考えたことなかったなあ)

(これからどうなるんだろ)

次回をお楽しみに!

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公開日 2013/12/21 18:20 再生回数 18

作者からのコメント

前回の投稿が一年近く前でも気に留めない勇気!うん。

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