夏だ!
海だ!!
視力検査だ!!!
・・・・・・。
やろうか、視力検査。
はっ!?
な、なぜに夏で海ならば、視力検査に繋がるんですか?
目が良くなければ、沖で溺れている人を見逃してしまうおそれがある!
私達の視力がたとえ0.01でも違っていれば、救える命だって変わってくる!
視力検査は、そのための訓練なのだ!
な、なるほど・・・! 確かに大切ですね、視力検査。
まぁ、そうゆう訳で、この浮き輪をランドルト環に見立てて、やってみようか。
はい、じゃぁこれは?
わかりません。
はい、じゃぁこれは?
わかりません。
・・・じゃぁ、これは?
ぜんぜんわかりません。
ジブン、海ナメてるでしょ?
と、とんでもないです!
じゃぁ、なんでわからないの?そんな視力じゃ、普段の生活ですら危ういよ?
いや、だってそれあくまで浮輪だし・・・、どれだけ近付いたところで、結局どっちを指せばいいか分からないし。
・・・・・・。
ごめん、わたしがどうかしてた。
せっかく海に来て、なにが視力検査だよ、ばーか。
ばーか、ばーか。
ちょっくら海で頭冷やしてくるわ。
ざぶーん
ぎゃーっ、足つったー!
・・・本当に目が良ければ、あの「入水禁止」の立て看板の文字を読めたはずなのです。
海をナメていたのは、実は彼女のほうだったのかもしれません・・・。
・・・はっ!?
・・・そうか、全部夢だったのか・・・。
にしても、妙な幕引きが印象的な夢だったな。
そういや、この夏休み、運転免許を取ろうと思ってたところだ。
お母さんー。免許取りたいから、お金ちょうだい。
免許だと?お前には無理だ。
ひどいお母さん!あたし、本気になれば、免許の1つや2つ、朝飯前なんだからね!
ちなみに、俺はお父さんだ。
・・・・・・。
まずは、眼科行けよ。
うん、そうするわ。