はぁ・・・
どうしたんですか? 柄にもなく溜息なんかついて。 お腹でも痛いんですか?
違いますよ・・・。 ちょっとテストの結果が芳しくなくてですね。 明日追試なんですよ・・・。
おやおやぁ♪ それはそれは大変ですねぇ♪ドゥフフ
笑い事じゃないですよ! 明日は折角の休日だったのに!! 出かけようと思っていたのに!!
はい残念、ご愁傷様♪ 貴方の冒険はここで終わってしまいました。
ところで、良いんですか? こんな所でウジウジしていて。
はやく明日のお追試のお勉強をしないと、また残念な結果が待っていますよ?
そりゃそうなんですけど・・・。 なんというか、どうにもやる気が出なくてですね・・・。
それはいけません。 そうだ、特別に僕が勉強を教えて差し上げましょう。
えぇ! そんななりなのに勉強があまり出来ない先輩がですか!!
そうです! こんななりなのに勉強があまり出来ないこの僕が教えて差し上げます!!
ダメですよそんなの! 余計成績が下がってしまいます!! 早急に逃げなくては!!
待ちなさーい!! 僕がある事ない事よけいな事いろいろと吹きこんであげますよー!!
かくして、なんとか後輩は先輩の魔の手から逃れる事ができ、追試を掻い潜る事ができた。
しかし、この事が後にとんでもない大事件の引き金になろうとは、この頃の二人はまだ知る由もない・・・。