“厨二と世界と三姉妹 三話”

男「なんだぁ?こんなもんかよぉ!!」

男「いきがってた割にはただの雑魚に 過ぎないなぁ!!」

男「所詮女は女ということかぁ!!!」

女「・・・っ!!言わせておけば!!」

女が手をかざすと手の前に火球が現れ それを男目掛けて連続して打ち込んだ

女「当たれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

しかし、放った火球はすべてはずす・・・

男「あたるわきゃねぇだろうが!!!」

妹「なんでそうまでして人を見下すのさ!!同じ人間なのに!!」

男「わかっちゃいねぇな!!」

男「同じ人でも格が!質が!器が違う!」

男「ましてやなんの能力も持たない人間なんざ価値なんかねぇんだよ!!」

男「そんな奴らが仕切ってる世の中を変えちまおうってのが俺の目的だ!!」

女「そんなのただのエゴだわ!!今の世界のままでいいじゃない!!!」

男「ふん!お前らに何を言っても無駄なようだな!!」

男「能力を持たないただの人間は、能力者を頂点とする三角形のヒエラルキーからは逃れられないんだよ!」

男「こいよ!すぐに片をつけてやるぜぇ!!」

男が攻撃を仕掛ける瞬間、頭上から感情のこもっていない声があたりに響きわたる

?「残念だが時間切れだ・・・男・・・」

頭上には空中に立っている眼鏡の男の姿が見えた

男「なんだよ、もう見つけちまったのか」

?「早いに越したことは無い・・・それにあまり騒がれるとこちらにも影響が出る・・・冷静になれ・・・」

女(いまなら・・・!)

女は素早く転移魔法を使い、妹と共にこの場所を離れた

?「・・・転移した・・・」

男「ちぃ!!逃げられたか!」

男「まぁいい、引き上げるとするか」

女「ふぅ・・・ ここまでこれば・・・」

女「妹ちゃん!大丈夫!?」

男の反撃を受けた妹に駆け寄り安否をたずねた

妹「うん・・・なんとか・・・」

妹の顔は明るい・・・ 女はひとまずほっと、息をついた

妹「それにしても強かったし、やばかったね!!」

女「本当よ!目がラリってたし!犯罪者の目だったよ!将来絶対犯罪起こすよ!!!」

妹「う・・・うん・・・そうだね」(っていうか犯罪犯してたし、人の話聞いてたのか?)

女「ま、とりあえず家に戻りましょうか」

転移魔法をかけようとしたそのとき、妹の様子が変わった

妹「・・・あれ?」

女「どうしたの?」

妹「能力が・・・出せない!!」

女「そんな!!まさかさっきの戦闘で!」

驚きを隠せないでいる女に向かって、一つの声が聞こえた

?「そのとおり」

その声の主は長いツインテールに黒服を着た無表情の少女だった

女「・・・あなたは?」

?「あの男を知るもの・・・ そして高等能力者」

少女「少女とでも呼んでもらおうかしら」

妹「少女さん・・・僕の体の異変の理由を知っているの?」

自分の体の異変に戸惑う妹・・・ それに即座に少女は答えた

少女「あなたが能力を失った理由は男の技、“月光蝶”を受けたための他ならない」

少女「一度でも月光蝶を受ければ能力を失い、厨二な感情の大半をも失う」

少女「あなたは今現在、少なくとも戦闘後に厨二な痛い発言はしていないはず」

女「確かに!今までの妹ちゃんならダークな発言をあの男に浴びせていた!」

妹「今思えば恥ずかしい発言だよ・・・」

少女「時が経つにつれ、だんだんと一般人と変わりない感情に変わっていくはず」

女「体への障害とかはあるの!?」

少女「あのとき男は全く本気をだしていなかった、あの程度の月光蝶では命に別状はない」

妹「あのとき見ていたの!?」

女「どうして助けにきてくれなかったの?」

感情のおもむくままに問いただす女 それに対して少女は無表情のまま淡々と答える

少女「さっきも言ったはず、あのとき男は本気をだしてはいなかった」

少女「それゆえに手出しは無用と判断した」

女「・・・っ!」

女は本気でなかったことに対してショックを受けた。それと同時に劣等感を感じた

妹「本気をだしていたら僕たちはどうなっていたの?」

少女「間違いなく死んでいた、いや・・・、存在そのものが消えていた」

少女「真の月光蝶の力は私にも分からない、全てが未知数の技、それが月光蝶」

少女「世界が崩壊するかもしれないし、技のはずみで宇宙や生命が消えてしまうかもしれない」

女「本当に世界を変えることができるほどの力をもった人だというの・・・?」

少女「だからこそ止めなくてはいけない、彼を・・・」

妹「そんな人を止めることなんてできるのかなぁ・・・」

女「今の私たちの力じゃ到底太刀打ちなんて出来ない・・・」

少女「あなたたちに力を与えてくれる人がいる・・・その人たちに会えばきっと・・・」

少女「あなたたちにその意思があるのなら私についてきて」

女「どうしてそこまで私たちの手助けをしてくれるの?」

女は率直な疑問をぶつけた

少女「私にはもう後が無い・・・これだけは言っておく」

そういうと少女は歩き出した 女と妹もその後を追っていく 少女の影は気のせいか薄くみえた

第三話 謎の少女

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Posted at 2012/09/15 18:56 Viewed 16 times

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ガンダムが好きなのでガンダムのセリフを使わせてもらってます

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