“君と僕が恋人になるまで。3”

お、珍しいじゃねーの

沙耶がこんな遅刻ギリギリに来るなんてよ

太一……。 私は朝早くに来て、校庭の掃除をしてたのよ!あんたと一緒にしないでくれる?

おーおー。そりゃご苦労なこった

うっし。そんなお疲れな沙耶さんをこの俺が労ってあげましょー!

わっ!ちょ、やめてよ! 髪の毛グシャグシャになるでしょー!

照れんなって♪ 元気でたか?

そもそも疲れてないから! あとそのパーカーは校則違反だからね!怒られても知らないよ!

お前風紀委員でもないくせにグチグチうるせーなぁ…

……幼なじみのよしみで人が心配してあげてるっていうのに……!

──倉科さん

そろそろチャイムなっちゃうよ。

進藤君……! う、うん、ありがとう!

いえいえ。 掃除、お疲れ様

……進藤君も、お疲れ様!

……おいおい。いつの間に彼氏なんか出来てたんだよ、沙耶

な!?……か、彼氏じゃないわよ! …………まだ(ボソッ

ふーん……?

なあ、あんたは沙耶のことどう思ってんの?

ええと……君は?

俺は神山太一。沙耶とは幼なじみで家も隣なんだ。

……へえ。

つかそれより、俺の質問に──

──キーンコーン……カーンコーン……

おっと。遅刻になっちゃったね

もー!あんたが長話してるせいで、進藤君まで巻き込んじゃったじゃない!バカ!

おいおい、俺のせいかよ……

ま、優等生っぽいあんたなら、適当に理由つければおこぼれ無しなんだろうけどな

太一!!

おーっと、怖ぇ、怖ぇ。 邪魔者は退散しますよーっと

……もう。ごめんね、太一が。 進藤君を遅刻させるなんて大罪だわ……

気にしないで、大丈夫。 言い訳は考えてあるよ

生徒会と学級委員でやってた朝清掃が長引きましたって言えば、先生も疑わないよ

僕達、優等生だからね!

ふふっ、進藤君もそういう事考えるのね

僕も怒られるのは避けたいからね。小さい嘘くらいつくよ

じゃ、教室に行こうか

うん!

お、また会ったな

神山君、だっけ。こんにちは

今から帰り?俺とちょっと寄り道しねー?

……喜んで

次回、君と僕が恋人になるまで。4 お楽しみに!

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Posted at 2016/01/03 02:37 Viewed 9 times

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