男 「な、なんとか間にあって……」
チャイム 「キーンコーンカーンコーン」
後輩 「……ませんね」
男 「あはは、また遅刻しちゃったよ。最近は幼が起こしにきてくれるから大丈夫だったんだけど」
後輩 「…そうですか。最近は幼先輩に起こしてもらってたんですね」
男 「あれ、後輩。なんか怒ってる?」
後輩 「いえ、起こってません」
男 「そ、そうかな」
後輩 「そうですよ。しつこい男は嫌われますよ」
腕時計 「おめーら、そろそろ教室いけよ」
後輩 「あ、そろそろ教室行ったほうがよさそうですね」
男 「そうだね。もう授業始まってるから」
後輩 「じゃあ、行きますね」
男 「うん、またね後輩」
腕時計 「何時の間にか昼休みだぜ」
幼 「いやー男。朝はごめんね、でも私って今まで無遅刻無欠席だったから」
男 「ほう……無遅刻無欠席のためなら幼馴染の1人ぐらい、見捨ててやる! ということかな」
幼 「………………ごめんね」
男 「あはは、嘘だよ。むしろ、僕のほうが謝らないとね」
幼 「え、どうして?」
男 「だって、僕のせいで幼が遅刻しそうになっちゃったから」
男 「だから、ごめん幼」
幼 「そんな、男が謝ることなんて…」
男 「いいんだよ。それより、いつもお世話になってるんだからお礼させてよ」
幼 「お礼……?」
男 「なにかして欲しい事とかない?」
幼 「そんな急に言われても……」
男 「なら、肩でも揉んでやろうか」
幼 「それは遠慮しとく…」
男 「そっか、残念」
腕時計 「…………チッ……」
幼 「そうだ。明日は学校休みだから、買い物に付き合ってくれない?」
男 「そんな事でいいのか?」
幼 「もちろん、お昼は奢ってもらうよ」
男 「それくらいなら大丈夫だよ(幼って結構食べるんだよね…)」
腕時計 「そんな所持金で大丈夫か?」
幼 「じゃあ、明日の9時に男の家に行くからね。ちゃんと起きてなさいよ」
男 「わかった。善処するよ」