お兄ちゃん、ねぇ起きて。起きてったら！！
んー、なんだ？
あ、おはよう
おう。どうしたんだ、起しにくるなんて。なんかあったのか？
実はね、お兄ちゃんに話したい事があるの
話？
うん。実は私、子供が居るの
へ？
おぎゃー
この子なんだけど……
ばぶぅー
って、その猫耳はなんだよ！ 誰の子供だよ！！
いやだ、お兄ちゃんったら。お兄ちゃんとの子に決まってるじゃない。耳だってそっくりだし
俺のこれは、フードだよ！！
大丈夫、お兄ちゃんには迷惑掛けないから
迷惑掛けないって、どうするんだよ！？ いや、そもそも身に覚えが無いし、俺の子供じゃないだろ！
うん。だから、この家出て行くね。ごめんね、お兄ちゃん。最後に挨拶だけしたかったの
いや、え？ 家出て行ってどうするんだよ
おふくろなかせんなよな、おやじ
っていうか、お前はさっきまで『ばぶぅー』とか言ってた癖に喋んなよ！！
じゃあね。私はお兄ちゃんとの愛の結晶のこの子と二人で、頑張って生きていくから
おい、ちょっと待てよ。待てってば！！
――
はっ！！ なんだ、夢か……そうだよな、夢だよな
どうしたの？
うわっ、出やがった！！
もう、妹に向かって失礼じゃない
なんだ、お前か。っというかその格好は？
え、コミケに行くって言ったでしょう？
コミケはコスプレで行くの禁止だぞ？ 向こうで着替えろ
え！？ そうだったの！？
ふぅ、やれやれ
ピンポーン
あ、誰だ？ こんな時間に
先輩、おはようございます
おはよう。どうしたんだ？ こんな時間に家に来て
実は私……子供が、先輩との子供が居るんです！！
よぉ、おやじ！
また、この展開か！！
耳とかそっくりでしょう
