“輪廻と転生 月明かり編 3話”

キーンコーンカーン

終始グダグダな 会議で終わったようだが 一応今後の方向性はついたみたいだ

とりあえずはこの娘に付き合うことになったが

実際のところなぁ…

♪~~

大丈夫なのかねぇ…

侍さん どうした…?

ん? どうもしてないぞ

なんか背中が寂しそうだった…

寂しくはねぇが… こんなのんびりでいいのか?

これが普通…

俺が江戸にいたころは こんなんじゃなかったんだがなぁ

……

どうした?

前から気になってた…

何が?

侍さんの時代の暮らし… どんな生活してたの…?

どんなって言われてもな… そんなに面白いこと話せる自信ないぞ?

じゃあいいや…

いいのかよ… なぜ聞いたし…

何となく…♪

……

そういえば 頼まれごとされてたな

うん… 牛肉のおっちゃんに会いに行く

(いたなそんな奴…)

(宅配魔法だとかよくわからんことを…)

そういえば… 知識や頭脳も共有されるんだね…

そうなのか?

だって 普通江戸時代の人が魔法や学校の事なんて知らないし…

逆に私も知らないはずのことを知っていたりするし…

ああ そういえばそうだな… 今までなんの違和感もなく話してたな

ちなみに 今何考えてるかもわかります…

まじかよ!?

侍さんだって分かるでしょ…?

え… 俺はわからないんですけど…

…… 心を無にするってすごいなぁ…

そんなことできるのかよ…

小さいころから何考えてるか よくわからないって 言われてきたから…

…… そうか… なんていうか…

同情はいらない… 慣れてるから…

……

(今まであんまりこういう娘と関わったことなかったからなぁ…)

(確かに何考えてるか分からねぇな…)

(というか…この娘が笑ったところ見たことないような…)

着いたよ

おお…

ここにいるはずなんだけど…

そういえばこのあたりだけはなんか すれてるな…

発展途上な町だからしゃーないしゃーない…

女がこんなところにいたら危なくねぇか?

問題ない… この辺は比較的治安が良いし… 被害に遭った実例がほとんどないし

(ついこないだヤクザまがいに追いかけられた奴のセリフかよ…)

うぅ…

ん?

牛肉のおっちゃん…

うぅ…

どうしたのおっちゃん… 具合悪い?

うぅぅ…

(……なんか様子がおかしくねぇか……?)

とにかく 病院に連れて行かないと… おっちゃん立てる?

肩を貸すから…

グイ

……くれ…

え…?

オイッ!! そいつから離れろ!!

たま……しぃ……

魂を…よこせぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!

きゃあっ!!

ドサッ

ぐがあああああああ!!!!

ちぃ!!

グイ

あっ…

タッタッタッタッタッタ

ぐがああああああ まてぇぇぇぇぇ!!!!!!

タッタッタッタ

はぁはぁ…

はぁ… 何なんだ!! 何がどうなってやがる

はぁはぁ… 分からない…

なんで急に襲いかかってきたんだ!?

私にだってわからないよっ!!

……っ!!

悪い…

…… ううん… ごめん……

(俺はともかく…一番ヤバかったのは この子のほうだもんな…)

… 今はなんとも言えないが… あのおっさんがあんな風になったのも何か原因があるはずだ

なんか心当たりはないか?

わからない… この前会った時もいつもみたいに 楽しいノリで話してたから…

だよなぁ… (前回はあのおっさんに助けられてたんだよな…確か…)

あ…

ん? なんか気づいたことでもあったのか!?

そういえばおっちゃん… 影がなかった…

影?

全身がいつもより黒身を帯びてたけど… 足から下に影が無かった…

確かにどす黒いオーラみたいなのは身にまとってたが… そこまで気づかなかったな…

…… なんか たまに見る『影』に似てた…

!!

(そうだ…確かに似てたな…)

………

…… (とにかく考えるのは後だとりあえず安全確保が優先だな)

嬢ちゃん まずは家に帰ろう このまま外にいるのは危険すぎる

うん…… 日も落ち始めてきたし…

暗くなったらさらに危険だしな それと 今日の事は 俺達だけの話にしないか?

え…? なんで…?

家の連中に話して変に心配かけさすのは嫌だろ?

それに部活の連中もこの話をして危険なことに首を突っ込みかねんし…

うん… それは確かに…

だからとりあえず 今は俺達だけの話にしておこう

いずれまた何か起こったらその時は 誰か頼れる奴に相談しろ いいな?

うん… 分かった…

こうして 今日の出来事は私たちだけの話となった…

沈みゆく夕陽が 綺麗なはずなのに 今日は不気味で仕方なかった

そして夜…

アリスの部屋にて…

侍さん…

ん? なんだ?

まだ起きてる?

お前が寝ないと俺も意識が飛ばないんだが…

ごめん…

…… 安心しろ… お前が寝るまでは俺もどちらにしろ寝れん

おまえより先に寝るなんてことはねぇよ

うん…… ごめんね…

謝るな くどいぞ…

…………

ありがとう…

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Posted at 2012/10/03 00:10 Viewed 18 times

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月明かり編1話の後半です。。。侍さんとアリスちゃんの楽しい楽しい帰り道です

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