“輪廻と転生 月明かり編 18話”

アリス 「楓!!!」

楓 「アリス!!!」

アリス 「ぶちょーとレイっちと連絡が取れなくなったのはいつ?」

楓 「最後に連絡したのが昨日の夕方。川島さんに聞きたいことがあるって言って・・・」

アリス 「!?」

楓 「アリス・・・?」

アリス (まさか、ぶちょー・・・)

アリス 「!!」

アリス 「楓!!跡地へ急ごう!!」

楓 「うえ!?な、なんで!?」

アリス 「とにかく急ごう!!二人が危ない!!」

楓 「う、うん!!」

タタタタタッ

アリス 「なんとか・・・森にはついた・・・」

楓 「どうして跡地へ・・・?」

アリス 「おそらく川島さんを追ってのことだと思う」

楓 「川島さんを?」

アリス 「川島さんはおそらくあの事件の根深いところまで知っていて・・・それが確信に変わった」

アリス 「ぶちょーからもらった資料でおそらく・・・」

楓 「あの資料・・・。もしかして真実を知るために跡地へ!?」

アリス 「真実?」

楓 「・・・・・・お父様の失踪の真実」

アリス 「・・・・・・楓も気づいてたんだ」

楓 「ええ・・・なんとなくね」

アリス 「二人もいるとしたら・・・そこに向かって何かあった」

楓 「・・・!!ちょっと待ってそれじゃあ昨日の夜からずっと二人は!?」

アリス 「うん・・・!!急がなきゃ!!」

タタタタタッ

春香 「ん・・・・・・」

春香 「いててて・・・お尻打っちゃったよ・・・」

中津 「大丈夫ですか!?春香さん!!」

春香 「うん・・・なんとか」

春香 「ていうか・・・結構落ちたねぇ。上が見えないよ」

中津 「時間もかなり経っているみたいですよ」

春香 「へ・・・?あれ、携帯の電源が入らない・・・」

春香 「おかしいなぁ・・・充電MAXできたはずなのに」

中津 「おそらく・・・12時間以上は経過しています・・・」

春香 「え?ちょっと待って・・・。ってことはあたしたち丸一日ここで気絶してたってわけ!?」

中津 「ええ・・・おそらくは」

春香 「嘘でしょぅ・・・」

中津 「ですが・・・出口はなんとかわかりますよ」

春香 「な、なんで!?」

中津 「風の通り道・・・かすかですが。わかりませんか?」

ヒュルル・・・

春香 「あ、ほんとだ」

中津 「これをたどっていけば・・・」

バァーン!!!

春香・中津 「!?」

春香 「今のって・・・銃声!?」

中津 「急ぎましょう!!」

タタタタタッ

川島 「はぁ・・・・・・間違いない・・・ここに隠してあるはず・・・」

川島 「あの資料が・・・」

??? 「そこまでだ・・・手間取らせてくれる」

川島 「はぁ・・・・・・あんたは!!」

??? 「あんたがここに来てくれたおかげであの資料をようやく見つけることができたよ」

??? 「それがあってはあの会社は・・・いや、俺たちのすべてが塵となるからな」

川島 「あんたたちがすべての元凶だったことは他の証拠からでも十分立証できるわよ・・・」

??? 「それができるんですよ。俺が一声かければ消すことは自体は容易」

??? 「あとはあんたという生き証人が消えてくれればいいだけですよ」

川島 「あはははは、残念ね。あたしが消えてもこれはあたし一人が調べたことじゃないんでね」

??? 「ああ、知ってるとも。あのガキどもも消すくらいなんとでも・・・」

アリス 「やっぱりそうだったんですね・・・」

川島 「!?」

アリス 「あなたがこれを探しているのは分かってましたから」

??? 「それは!?そいつをこっちによこせ!!」

アリス 「それはできない・・・。今の川島さんの話を聞いてわかりません?」

アリス 「谷沢さん」

谷沢 「・・・・・・なんで俺だとわかった」

アリス 「最初に会った時から・・・。他の記者が行方不明になっているのになぜあなただけ被害に遭っていないのか」

アリス 「それに神隠し自体にも問題がありすぎているし・・・」

谷沢 「どういう意味だ?」

アリス 「まず第一行方不明者が特定されすぎていること」

アリス 「最初の川島社長さんを切り皮にその事件に関して調べた人たちばかりが失踪」

川島 「けどあれは他にも行方不明者は多発していたはず・・・」

アリス 「ええ、でもそれはおそらく巻き込まれた人たちばかりです・・・」

アリス 「この人たちの都合に合わせるために・・・」

川島 「じゃあ・・・あんたたちは何の関係もない人たちまで巻き込んだの!?」

谷沢 「関係ないね。俺たちの真実を知られたらあの会社はなくなる!!」

谷沢 「いいか!?あの企業が一体どれほどの研究を進めてきたか!!お前らには到底理解できないだろうな!!」

楓 「ええ、理解したくないわよ」

楓 「あんたたちの身勝手で巻き込まれた人たちのことを考えたらね!!」

谷沢 「所詮は子供だな、利益と命とじゃ企業にとって・・・」

谷沢 「いや、国にとって利益を損失することこそ避けたいことなんだよ!!」

谷沢 「今やあの企業は国を支えるレベルにまできているんだよ」

谷沢 「貴様らガキの遊びで壊されてたまるか」

スチャ・・・

楓・アリス 「!?」

川島 「あんた・・・相手は子供よ!!!」

谷沢 「関係ないな。この秘密を知られからにはお前たちも『神隠し』にあってもらうさ」

川島 「くっ・・・」

アリス 「かわいそうな人・・・」

谷沢 「あ?」

アリス 「目先の利益が何?そんなに利益が大事なの?」

谷沢 「ふん・・・。子供の考えだな。それだけでは世の中を生きていくことなんてできないな」

アリス 「なら子供のままでいいよ・・・」

アリス 「本当に大切なものを忘れていきているくらいなら」

アリス 「死んだほうがマシ」

谷沢 「面白いこと言うな、嬢ちゃん」

谷沢 「なら死んで実践して見せてくれよ」

スチャ

楓 「銃をおろしなさい!!そんなことしてもあなたは捕まるわよ!!」

谷沢 「全員消せば、問題はないのさ」

アリス 「消せるものなら消してみろ」

アリス 「お前のちっぽけな野心程度私たちを消せると思うな」

谷沢 「へぇ・・・そんなに先に逝きたいかい嬢ちゃん」

谷沢 「なら叶えてやるよ!!!!」

スチャ・・・

アリス 「・・・・・・!!」

楓 「アリス!!!」

バァーン!!!!

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Posted at 2013/02/03 23:39 Viewed 7 times

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いろいろいじくりまわしてしまいましたが・・・クライマックス突入。序章はこちらhttp://www.kimip.net/play/kVULi、序章→1~4話→序章の終わり→月明かり編の順番で読んで頂けるといいかと。

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