魔術師あるある
1
偉大なる邪神よ、契約により我に力を与えたまえ。
出でよ、地獄より這い拠りし……あ、ちょ、まっ!
おい、まだ終わってないって! お前あれか、空気読めない奴か! うわっ、危ねっ!
「敵が魔術の詠唱が終わるまで待ってくれない」
2
ザッザッザッザ……
「パーティーの隊列で黒魔術師は大体2番目か3番目」
3
ザッザッザッザ……
「パーティーの隊列で白魔術師は大体3番目か4番目」
4
ふぃー、一休みするか……
ブァサッ
あー、フードは暑くてたまんねーわ。 しばらくこのまま涼んで……
ヒュインッ
ウィース。
ッ!? だ、誰だ!
おいおい、そんな身構えんなよ。
ブァサッ
俺だよ、俺。
なんだ、お前かあ。
「フードの中味を見せられる奴と見せられない奴で分けている」
5
……でさ、去り際にこう言った訳よ。 「貴女が身体でなく心に傷を負ったとしても、私はすぐに駆けつけて貴女を癒してみせます」……ってな。
まじかよー! 回復スキル持ってる奴はそういうフラグが立ちやすいから良いよなー!
ならお前も白魔術師に転向すれば……お、おい!
ん、何だ……あっ!
ヒュインッ
よう、お前ら。
あ、赤魔術師さん! チィーッス! オヒサっす!
ち、チィーッス! 相変わらずカッコイイっすね、赤魔術師さん!
おう、サンキュー。
「黒魔術と白魔術を両方使える赤魔術師に頭が上がらない(FFネタ)」
6
……城の周りに配置していた援軍は、すでにナントカ国の兵士達に一掃されてしまいました。軍勢はすぐそこまで迫っています。
もう一刻の躊躇も許されません。 さあ、迎え撃ちましょう! 我が黒魔術師軍団の力を、ナントカ国に知らしめてやるのです!
「「ウオオオォォォーーーー!!」」
「大勢の黒魔術師を束ねる長はゴスロリ系美少女である場合が多い」
7
恵みの光よ、この者の傷を癒したまえ!
ヒュイィーーン……
助かったー!
さすがの腕前だな。 やはりお前を連れてきたのは正解だった。
エヘヘヘ…… そ、それ程でも、エヘヘヘ……
よう! 俺もかすり傷貰っちまったから、頼むわ!
はいはーい!
ついでに俺も頼もうかな。
はいはいはーい! (ウフフ、頼りにされてる……)
くっ、深手を負った……! 早く回復を頼む!
す、すいません! もう魔力が残っていないんです!
チッ。
使えねー奴だな。
引っ込んでろ、です。
……えー……
「魔法が使えなくなると、途端に白い目で見られる」
8
ひゃくごじゅう、しち…… ひゃくごじゅう、はち…… ひゃくごじゅう、クッ、きゅう……
何やってんのお前?
ダンベルで、腕筋を、鍛えてんのぉ! クゥッ……ひゃくろく、じゅう……
「近接戦闘もこなせる万能魔術師に憧れる奴は多い」
ー終ー