このテレビ面白いね。
そうか?
ただいまー。
落葉香来てたんだ。
CDを借りに。
それならちょうどいい!
さっき図書館の館長さんからこれもらったんだ!
なんだ?
おおー! バウムクーヘン!
しかも裏参道の有名なお店の奴。
美味しそう!
みんなで食べようよ!
じゃあ包丁持ってくる。
お皿は…、いらいよね?
おう!
切るぞー!
サク。
綺麗に四等分に切れたな。
食べようか。
いただきま~す!
さすが有名なお菓子屋のバウムクーヘン! うまい!
なんだか食べるのが勿体ないって思っちゃう。
そしてみな、一つずつ食べる。
ん? 一個余った。
そういえばなんで四等分?
・・・すまん、ミスった。
食べないならもらっちゃお!
二人「「食べる!!」」
私だって食べたいよ!
じゃあ…
ここはひとつ…
あれで決めよう!
みんな「ジャンケン勝負!」
ついに始まったジャンケン勝負! 一体誰がバウムクーヘンを食べられるのか!?
心理戦 第一幕の始まりです!
~落葉香フェイズ1~
(解ちゃんは大概、グーを出す)
(そして正ちゃんはチョキを出す)
(だからまずグーで解ちゃんとタイマンにしてパーで勝つ!)
(この勝負! もらった!)
~解羅フェイズ1~
(さて、どうしよう?)
(確か落葉香はパーを出す癖があったはず、正奈はグーかな?)
(だが落葉香はそれをみこしてグーを出すはずだ)
(ならばここは私はパーを出して落葉香を先に脱落させよう)
(我ながらいいアイデアだ!)
(この勝利! 私のものだ!)
~正奈フェイズ1~
(全く! みんな顔に何を出すかバレバレ)
(お姉ちゃんはパーを出すはずだから私がチョキを出す)
(落葉香は癖でパー出してくるはずだからこれで勝ち)
(この勝負! 私の勝ち!)
ジャンケン…
みんな「ポン!」
・・・。
・・・。
・・・。
落葉香がグー、解羅がパー、正奈がチョキ。 =引き分け。
1more
~落葉香フェイズ2~
(お、おもいっきり読みがはずれた)
(となると解ちゃんはもうパーを出さない!)
(正ちゃんはきっと手を変えてくるだろうから感じからするとグーだ!)
(私がもう一度グーを出して正ちゃんとタイマン!)
(そして今度こそ! 私の勝ち!)
~解羅フェイズ2~
(うむ、予想もしてなかった結果だ)
(しかしこれで落葉香は私が違うもの出すと考えるはず)
(正奈は手を変えるだろう、多分グーかな?)
(ならばパーを再び出して私の一人勝ちにする!)
(私こそ勝利の女神だ!)
~正奈フェイズ2~
(考えを少し読みすぎた)
(だけどもう大丈夫! みんな手を変えると思っているはず!)
(お姉ちゃんはきっとそれを考えてチョキを出すはず!)
(落葉香はパーを出すだろうから私がチョキでお姉ちゃんと一対一になれば!)
(優勝は私!)
いくぞ! ジャンケン…
みんな「ポン!」
・・・。
・・・。
・・・。
落葉香がグー、解羅がパー、正奈がチョキ。 =引き分け。
1more
~落葉香フェイズ3~
(なんかもう適当でいいかも!)
(でも考えてみればこれで解ちゃんがチョキかグーを出してくるというのがわかる)
(正ちゃんはそれを読んでグーを出す!)
(ならば再びグーを出して正ちゃんと勝負すれば勝てる!)
(私こそ、バウムクーヘンを食べるのに相応しい!)
~解羅フェイズ3~
(二人とも以外にやるな)
(しかし手の内はわかったぞ! つまり…)
(私がパーを出さないと予想するだろう! ならばパーを信じる!)
(バウムクーヘンよ! 今食べてやるからな!)
~正奈フェイズ3~
(どうしよう…)
(でもこれで私がチョキを出さないと二人とも思う)
(ならばそれをついてグーを出すかと思わせ、やはりチョキを出す!)
(お姉ちゃんは多分、パー一本のはず)
(落葉香はグーをやめてチョキ、もしくはパーを出すはず!)
(うまくすれば私の勝ち!)
(バウムクーヘンよ! 私が必ず食べてあげるからね!)
行くよ! ジャンケン…
みんな「ポン!」
・・・。
・・・。
・・・。
落葉香がグー、解羅がパー、正奈がチョキ。 =引き分け。
さあ! 一体誰が勝利してバウムクーヘンを食べることができるのか!
バウムクーヘンの運命やいかに!?
心理戦 第二幕へ続く!!