“【短編集】生徒会の愉快な妖怪”

これは現代に住む、妖怪変化たちの物語である。

う・・・うわぁ・・・8月になるとさすがに日差しが暑いなぁ・・・

よし、じゃあ私に任せて!!

・・・ちょっ、何する気・・・

ヒュオオオオオオオォォォォォ・・・

ちょっ!!何やってんの雪女ちゃん!!?

いやっほーい☆ 涼しい!!快適!!

彼女は現代社会に紛れ住む、ちょっと困った雪女さんなのです。

その2

ああ・・・マズイよ・・・このままだと『あの人』に怒られちゃうよ・・・どうすんのさ!!

あの人?

『コラーーーーーー!!!何やっているのよ!!!!』

うわあ!!きたぁ!!!

一体全体どうしてこの時期に雪が降ってるのよ!?・・・っていうか犯人は一人しかいないけど!!ねえ、雪女!!

・・・あっ!妖狐ちゃんおはよう~ 今日も寒いねぇ~

寒いのはアンタのせいでしょうが!!どうするのこれ!?生徒会である私が後始末しなきゃいけないってのに!!

・・・ドンマイ!!

ドンマイじゃないわよ!!!!

・・・もういいわ・・・どうやらお仕置きが必要なようね・・・我が『狐火』で焼き尽くしてあげるわ・・・!!

望むところ・・・!! 私の『吹雪』で凍らせてあげるんだから!!

・・・くっ、負けるか!!我が炎で雪を溶かす!!

・・・させないもん!!ぐぬぬぅ~!!

ちょっと、二人ともやめなよ!!

うわっ、暑いと思ったら急に寒い!!ああもう!!どうなっても知らないから!!

この後、三人は先生方にこっぴどく怒られました。

僕、巻き添えになっただけだよ!?

その3

二人ともねぇ・・・元気があるのはええことだけんど、ハメを外し過ぎちゃいかんよ?

ううっ・・・ゴメンなさいお祖母様・・・じゃなくて理事長先生!!・・・私ってば生徒会役員なのに取り乱して・・・

(・・・ほ、ほらアンタも謝りなさいよ!!)

(・・・そうだよ少年!!)

(いやっ、君のことだよ!!? ていうか僕、さっきからこの表情のまま変わってないよ!?)

まあまあ、若気の至りっちゅーことで今回は水に流しますよ。

でもこの学校は『人間と共学』なんじゃから今日みたいな事は慎むようにするんじゃよ?

はい・・・気をつけます・・・ うーん・・・どうせならこの問題児を今後ずっと監視したいんだけど・・・

ほっほっほ。監視のぉ? ・・・そういえば孫娘や。生徒会の方はどうじゃ?人数は集まったのけ?

えっと・・・人間側・・・通常の『生徒会』は集まってるんだけど・・・妖怪側の・・・通称『生徒怪』のほうは全然・・・

ほうほう。ならばこの二人を生徒会に迎え入れてみたらどうじゃ?

ええ!?

・・・僕も!?

生徒会!?面白そう!! やりたい!!

ちょっと待って下さいよお祖母様!! この問題児を生徒会に入れるなんてどうかと思いますよ!?

じゃが見た所、あの子にはお前さんには足りない行動力と発想力がある。相反する思想や意見は時に必要じゃよ?

・・・そ、そういうものでしょうか?

いや、ぶっちゃけノリで言っただけじゃが。

ええええぇぇぇ!?

理事長のお婆ちゃん!!私生徒会やるー!!そして新世界の神となる!!

う~ん・・・雪女ちゃんだけだと心配だし・・・それなら僕も入ります。(やっと違う表情!!)

ほっほっほ。では手続きはワシのほうで済ませておくからのぉ。がんばりんしゃい。それと孫のことも頼むぞい?

・・・って何勝手に進めてるの!? わ、私はまだ認めてないんだから!!

妖狐ちゃん!! 不束者ですがよろしくお願いします♡ いっしょにがんばろうね~!!

・・・うっ、素直な眼差しが・・・で、でも最初は見習い扱いだからね!!問題が起こったらすぐ追い出すんだから!!

君も雪女の保護者として特別に入れてあげるだけなんだから!!か、勘違いしないでよね!!

うん、全力を尽くすよ。(どっちかって言うとさっきみたいに二人が暴れないか心配。僕が何とかしなきゃ・・・)

ほっほっほ。決まりみたいじゃの。当面の仕事は残り2人のメンバーを集めて『生徒怪』を結成することじゃな。

全部で5人!?なんかプリキュアとか戦隊物みたい!!私レッドがいい!!

いや、雪女ちゃんは氷っぽいイメージあるからブルーとかじゃないかな?炎使える妖狐ちゃんがレッドでさ。

いやだもん。私レッドがいいもん!!妖狐ちゃんは・・・よくいるマスコットキャラとかでいいもん!!

誰がマスコットキャラよ!! 大体生徒会は遊びじゃないのよ貴方達!!先が思いやられるわ!!

(ほっほっほ。人間と共存と言っても妖怪は個性様々。共に暮らすためにはお前さん達の活躍に掛かってるぞい)

(人生は波瀾万丈で奇々怪々。若いうちに色々経験して色々学ぶんじゃよ~)

こうして、妖怪たちによる愉快な生徒会が結成されたのでした。どうなることやら。

その4(おまけ)

よぅし!後の二人も妖怪の女の子を連れてきて美少女戦隊にしよう!!

待って!!僕『男』!! 『美少女』じゃないから!!

そこは・・・今流行の『男の娘』で!!

いやいやいやいや!!イヤだから!!絶対イヤだから!!

・・・ちょっと待って。『後の二人"も"妖怪を』って・・・そこの彼、人間の一般人じゃないの!?

実はこんな無個性な彼だけど一応『かまいたち』の妖怪で『風』が使えたりするよ?無個性だけど。

『無個性』って2回言われた!?

あー・・・さっきのは『かまいたち』の『カマ』と掛けて『男の娘』とか言ってたのね。意外とやるわね雪女。

・・・? ・・・よく分からないけど少年はみんなのヒロインだから!!

僕の扱い散々だよ!!

おしまい。

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Posted at 2013/08/09 16:13 Viewed 32 times

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ゆるふわ系の4コマみたいなノリで書いてみました~。妖怪たちによる生徒会のお話です。よかったらどうぞ~。

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