『友人、襲来。』

ども、こう見えてみかん箱だったりします。

どう考えたってみかん箱じゃないの。 間違える人なんていないわ。

それは早計ですぜ、お嬢。 世の中、いろんな人がいるもんですから。

説明しないとあらぬ疑いをかけられちゃいます。

まぁ、確かにあんたが言うことも一理あるわね。 冷蔵庫開けて、なんで開けたかを忘れちゃう人とかもいる訳だし。

まったくもってその通り。 さすがはマイマスター。

で、お嬢? 今回ミーを呼んだのはなんの用件ザンスか?

キャラが安定しないわね、あなた。

まぁいいわ。 あなたに伝えたいことがあってね。

今日は私のお友達がウチに来るのよ。

”打ちにくる”? お嬢、麻雀なんかできましたっけ?

”家に来る”よ! あと、お金持ちとして麻雀は嗜みです。

ずいぶん庶民的なお金持ちですね。 知ってましたけど。

それよりも友達がいたことに、驚きを隠せません。

・・・友達の一人くらいいるわよ。

わーお。 聞いちゃいかん事だったんだぜ。

で? そのパチンコしにくる稀有な友人とはいかに?

わざわざ友だちの家でパチンコする子は確かに稀有ね。

いやいや。 稀有なのはお嬢に友だちがいる事のほうがレア度は高いっす。

ガムテープでそのよく喋る口を塞いでやろうかしら・・・?

勘弁して下さい。 僕をガムテープで縛っていいのはメイドさんだけっす!

で? ホントのところどんな子なんです?

そうね。 同じ学校の子ね。 明るくて、気前のいい子だわ。

いや。 そんなことは聞いてないっす。 むしろその子の下着の色が明るいかどうかのほうが・・・

あいてててて!ストップ!蓋の部分を引きちぎらないで! ごめんなさいって!下着の色は聞かないです!

(いつかクビにしてやる・・・)

なるほど、お嬢とは正反対の性格のいい子なんですね。

・・・一言余計よ。

わかりやした。 お嬢の大切な友人とあらば、精一杯のおもてなしをさせていただきます。

すっごく、不安だけど、

よろしくお願いね。

ピーンポーン---

あら、来たようね。

では、お迎えに行って参ります。

こんにちはー! 誰かいませんかー!

これはこれは。 ようこそ、お越しいただきました。

え? みかん箱が喋った!?

これは何か宇宙意志的なものを感じますな。

これはこれは珍妙不可思議なものを見てもこの態度!

この子、デキる子よ!

ようこそ。 いらっしゃい。

あ!今日は呼んでくれてありがとね!

ううん。こちらこそウチに来てくれて、ありがとね。

"打ちにきてくれて"? 麻雀できるの?それともパチンコ? 羽つきでもいいよ。

すまない、そこの婦女子よ。 そのネタは先ほど消化済みだ。

やだ。 ネタかぶりしちゃった・・・

え。 何この疎外感・・・・

ささ、中に入ってくださいな。 稀有なお嬢様のご友人様。 雀卓ぐらいならありますぜ。

じゃあ、おじゃましまーす!

ガチャーーー

わぁ!思ってたより、広い!

広いから、掃除が大変だけどね。

・・・普段掃除なんかしないくせに。

ロゴマークに黒ペンで落書きするわよ。

暴力的解決が生み出すのは憎しみの連鎖だけですぜ、お嬢。

なに~? 楽しい話?

い、いえ。 違うの、あの、えっと。

あなたの履いてるパンツの色についての考察を---

リサイクル業者に出されるか、犬のトイレにされるか選びなさい。

リサイクルされて美少女が使うノートにされるなら本望っす。

えっと、ブラの色は白だよ・・・?

いや、恥ずかしいなら答えなくていいのよ?

じゃ、堂々と言うね! パンツは縞パンよ!

お嬢。 この娘・・・

大切な友人よ!

わーお!他人に断言すると見せかけて、自分に言い聞かせてるよこの人!

ねぇねぇ! おしゃべりも何だし、ゲームしようよ!

あら、それは良いわね? なにしましょうか?

パ、

パチンコなんてないですからね。

この娘・・・ 大物になるぜ・・・

冗談よ。 今日は家から持ってきたんだー!

あら、何かしら? トランプ?すごろく?

いやいやー。 もっと面白いものだよ。

降参だわ。 何かしら。

セ○サターン!

この人、コアなゲームハード出してきた!

ソフトはバーチャ○ンだよー

若い子置いてけぼりだよ!

あ、あの・・・ 気持ちは嬉しいけど・・・

ほほーう。 さては、TVゲームで遊んだことがないのかな?

遊んだことぐらいはあります!

・・・ポケ○ンだけですけど。

あ、それはごめん・・・

じゃ。 トランプにしよっか。

いえ。 ここで引き下がるような私では無いです!

そのパトロンなるゲームで勝負です!

パトロンで争いしてどうするつもりですか。 ○ーチャロンですよ、バーチ○ロン。

しかし、その心意気や、よし!

さぁ!勝負だあ!

絶対に負けませんわよ!

こうして、二人によるゲーム対決が勃発した。

結果は見えてるけどね。

う、うるさいわね。

てゆーか、お嬢。 麻雀やればよかったんじゃ・・・

あ。 いっけね、3人も友達居なかったですね(笑)

・・・

あれ?お嬢?どうしたんで?

・・・ちょっと、暖炉に火をつけて、待って!待って! 火をつけるのは恋心だけにして!

ぎゃああああああああ!

おしまい

みんなはちゃんとリサイクルしようね!

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公開日 2012/09/21 13:25 再生回数 25

作者からのコメント

第二作。長くなってしまいました。

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