久しぶりだな織姫
そうだな彦星……前回は丁度一年前か
丁度っつーか毎度だがな
で？666年前の侮辱を詫びるために その汚いツラを私に下げにのこのこ 来たのか？
何を言うか。その侮辱に至る元凶は 貴様であろう、そっちが詫びろ
あーやだやだ、自分の非を素直に 認められない奴め
……ふん、話し合って分からないので あれば
例年通りやるしか無いようだな……
七夕（頂上決戦）を！
いくぞ彦星いいいいいいいいいいい！！！！！
こいや織姫えええええええええええ！！！！！
と、毎年織姫と彦星は会う度に喧嘩してるのであった
す、すげー！
んなわけないでしょーが
で、二人が喧嘩してぶつかった時の衝撃がなんかこう作用して、短冊に書かれた願いが叶うらしい
すげー！そうだったんだ！
だからんなわけないでしょーが
喧嘩すればするほど周りが幸せになるとか所謂現世のメシウマじゃないか！
まあそんな話あったら面白すぎて 目から牛乳が出るけどね
騙されてた！
だから嘘だとさっきから
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
ん？
せんぱーい
ぬ、もう時間か
ええ
じゃあな二人とも、私は帰るから
あ、うん。お疲れ様
おつかれー
そういえばさ
うん？
アンタ短冊書いてたけどアレなんて 願い事書いたの？
え？"今年こそ美沙ちゃんからキスしてくれますように"って書いたけど
あーうん。何がどう転んでもその願いは叶わないわ。
えー
ほら、私達も帰るわよ。 忘れ物はしてな────
っ！？
ずるっ
え、ちょ、なんで何も無いところで 私の方に向かって転んでるの────
どさっ
こうして、一人の少女の願いが叶えられた訳であるが 織姫と彦星の喧嘩した影響なのかは 誰も知る由も無かったのであった。
