あぁ……
…もう学校の時間よ
いやだ、五月病だって 先生に言ってくれ
あんた、五月病じゃないでしょ？
いじめられて 不登校になってるだけじゃない
………………
……電気付けるわね
いつまで寝てるの
……もう嫌だ…
嫌なんて、言ってらんないのよ…
もう嫌なんだよ！！
ふざけるなよ！ 僕の気持ちもわからないクセに！
そうよ、わからないわ。 まったくわからない
好き勝手しないでくれよ！！ もううんざりなんだよ！
逃げるんじゃないわよ
そうやって、 誤摩化し誤摩化し 生きていくつもり？
……そうだよ…！
誤摩化して何が悪いんだよ…！ 逃げて何が悪いんだよ！！
どうせ学校に行っても みんなが僕をいじめるんだ！
お前だって、 いつも遠くで 見てるだけじゃないか！
味方のフリも いい加減にしてくれよ！
いいからとっとと出てけよ！ ほら、早く出
乾いた音が部屋に響く…
な、なにするんだよ…
暴力を振るって、 やっぱり僕の味方を してくれないんだ！！
戯れ言抜かしてんじゃないわよ
誰もね、完全な味方なんていないの
誰もが誰もを守れるわけじゃないし、 誰もが誰かに守られるわけじゃない
あんたは抵抗したの？ 何もしなかったんじゃないの？
したよ
………
抵抗したんだよ！！
嘘吐き
本当はやめてと 言えばよかっただけなのに。
お人好しすぎるのよ。 気持ち悪い。
あんたにだって 誇れる物があるんでしょ？ だったら主張しなさいよ！
自分は誰も傷つけず、 誰かに傷つけられず。なんて、 そんな考え甘いわよ
あんたがそうやって 五月病気取ってる限り、 私はあんたを助けない。
もし助けて欲しかったら、 助けて欲しがったら、 ちゃんと助けを求めなさい
そう言って、彼女は出て行った
……………滅茶苦茶じゃないか…
理論も筋もありゃしない………
いくよ……いけばいいんだろ…
…………
家を出ると、 僕をいじめていた奴がいた
あ……あのさ…悪かった…ごめん…
…じゃ！
結局、 その後いじめはなくなっていた。 一体何故だろう…
…………そっか…あいつが…
