“戦国航時譚-1582年の真実- 1話”

時は大名、侍が闊歩した最も栄えた時代、戦国時代である。

天正10年6月2日、    京都山城国本能寺

??? おのれ光秀ェェェェ!!!!焼き打ちしおって、血迷ったか!!!

??? 信長公…声が大きすぎます…これでは明智軍に見つかりますよ…

織田信長 …おのれ明智光秀め家臣の分際で儂を弑逆するなど下らん世話だ!!

??? 本堂の地下に隧道があって何よりでしたね…無ければ今頃は…

織田信長 ガハハハハ!!皮膚と咽喉が焼き潰れて声も出なくなる所だったぞ!!

織田信長 もしくは明智の手の者に首を刎ねられるか切腹モノよ!!!!

織田信長 人間五十年、夢幻の如くなり!!! 全く持ってその通りだったわ!!!

??? 生きててよかったです…うぅぅ

織田信長 泣くな蘭丸!!隧道から出れば綺麗な朝日が拝めるぞ!!!

蘭丸 御無体な事を言って…

蘭丸 …所で信長公…ここからはどうやって出るのでしょうか?

織田信長 …

織田信長 ガッハッハッハッハ!!! 儂が知るわけ無かろうに、ガハハ!

蘭丸 え!?さっきから先導していたのに知らないのですか!!!

蘭丸 …終わった…ここで飢え死にだ…

織田信長 何を言ってるか蘭丸よ!!水が流れる方向に逆らって進めばいいのだろう

織田信長 さすれば、決まって入口から出られる!!流石だな儂は!!

蘭丸 うわっ…考えていたんですか…

織田信長 …ほれ、出口が見えてきたぞ!!

蘭丸 …でも寺の住職は隧道の事なんか喋っていなかったし…なによりこの隧道

蘭丸 作りが堅牢だ…寸分違わず積まれた石段に幾重にも別れる路…これは一体

蘭丸 …寺の隧道如きにここまで強固な水路は必要ないし…山から水を引くなら

蘭丸 井戸でも十分だろう…しかも別れる意味がない…周りに家屋も無いし…

織田信長 らぁぁぁんまぁぁぁるぅぅぅ!!! 聞いてくれぇぇぇぇーーー!!!

蘭丸 あっ!…はい、何でしょうか信長公

織田信長 隧道出口があったぞ!!!!

蘭丸 …ホントにあった…でも…

織田信長 どうした蘭丸!!もう夜明けだろう 一緒に朝日を拝んで明智を滅ぼそう

蘭丸 あ!!…信長公!!走って出ていっては危ないです!!

蘭丸 伏兵とか夜盗がいるかも!!!

こんな所に水路があるぞ!! 光秀殿に伝えてこい!! 進め進め!!!!

織田信長 チッ…光秀の者がここまで来たか…急ぐぞ蘭丸!!!

蘭丸 は、はい!!!!

蘭丸 …ここは一体…?

織田信長 神社のようだな…静か過ぎる…

織田信長 …蘭丸、社の裏に隠れていろ…儂が見てくる…

蘭丸 だめですよ信長公!!! 尾張の将軍が私の様な小姓如きを…

織田信長 儂の家臣に小姓も農奴もおらん!! 家臣は全員家族の様なものだ!!

蘭丸 信長公…

あの~お取り込み中すみません。

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Posted at 2012/10/06 19:41 Viewed 15 times

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同時作成中の『ロシアより雪姫に愛をこめて』とは世界観はおろか時代設定も違いますね…歴史ムズカシイね。ウィキペディア便利だね。

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