「ここの森の奥が例の自殺スポットだってよ」
「まだ日が出てる時間なのに奥の方は夜みたいに暗いな・・・・・・」
「何? 今更になってビビってんの?
「それなら止めとく?」
「いや、行くって! ていうか、んな事言われて引き下がれるかよ!」
「じゃあ2組で分かれて、1組ずつ森の一番奥まで進む。到着したら証拠としてこのカメラで写真を撮ってくるってことで」
「・・・・・・分かった」
『はーい』
~1組目~
「うへ~マジで真っ暗だな」
「・・・・・・・・・・・・そうね」
「すました顔して人を小馬鹿にしててもやっぱり怖いもんは怖いのか?」
「・・・・・・そんなんじゃないわよ!」
「どーだかな~。っと、ここだな。到着~」
「そ、そう! じゃあさっさと写真撮っちゃいましょ!」
「そうだよな~。ちゃちゃっと撮ってとっとと帰りたいもんな~?」
「人の話を聞きなさいよ!」
「いいから撮るぞ~。はいチーズ――」
「ちょ、ちょっと!」
パシャ――
~2組目~
『・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・ねぇ、黙って歩くより何か話しながらにしない?」
「・・・・・・これは俺の友達から聞いた話なんだけど――」
「何でこんな時にそんな怪談の決まり文句から始まるような話するのよ!!」
「いや、この雰囲気に押されて。そんな話しか浮かばなかった・・・・・・」
「余計怖くなっちゃったじゃない! もう!!」
「いいぞ! その調子だ! お前の能力『空気破壊(エアーブレイカー)』(レベル5)が良い方向で働いてるぞ!」
「色々な意味でどういう意味よ!」
「ほら。騒いでる間に到着だ」
「・・・・・・良かったけどなんか納得いかない・・・・・・」
「いいからさっさと撮るぞ。はいチーズ――」
「あ、ちょっと待ってよ!」
パシャ――
~翌日~
「えっ!? 神社の奥の森で肝試しをしてきた!?」
「そ~そ~。そしたらコイツが思いの外ビビっちゃって――」
「だ~か~ら~!」
「俺らは俺らで必死でしたよ」
「うん。すっごく怖かった~」
「ほら。お前もこれくらい素直になればいいのに」
「昨日から何度同じこと言わせんのよ!」
「とにかく! 皆さん無事でよかったですけど、あんまり危ないことしちゃダメですよ!」
『は~い』
「・・・・・・全然反省してるように見えない」
「それよりさ、先生。これが昨日撮ってきた写真なんだ~。見てよ~」
「・・・・・・もう。どれどれ――」
「ずいぶん真っ暗なんですね」
「この時外ではまだ日が出てたんだけどね」
「クジ引いて、この通り2組作って行って来たんです」
「おっかなビックリだったけどまぁ、いい思い出だよね」
「ね~」
「もぅ~!」
『アハハハハハハハハハハハ』
・・・・・・しかしその後、彼ら4人は相次いで不可解な死を遂げることとなる
~FIN~