シドとミースが、またくだらないことでもめているようです。
そう! シドはどうあってもその意見を曲げないという訳ね!
曲げられないよ! だってコレは紛れもない事実なんだから!
・・・・・・・・・・・・・。
ばかばかしくなってきたわ。
な、なんだよっ!急に!
サンタが実在する なんていうばかげた話・・・否定するのは簡単だけど、子供の夢を壊すみたいでちょっと気が引けてきたわ。
だから、夢でも何でもなくて本当にいるんだってば!
そうね。いるわね。うん。いるのよね。 サンタ。
ああっ!なんか一気に僕がかわいそうな人みたいになっちゃったじゃないか!!
みたい、じゃないけど。
いいかい!サンタは本当にいるんだ!キミだってサンタからプレゼントをもらってきたんだからね!
わかったわ。そうね。そうしましょう。
25日の朝!見てろよ!!!!
25日の朝。
シド!シド!
起きてないのかしら。25日の朝、覚えてろよ!なんていってたくせに。
それにしても、やり方が稚拙だわ。 私の枕元にプレゼントを置いておくなんて。サンタがくれたんだよ、とでもいうつもりかしら。
ミース!ミース! すごいよ!今年もプレゼント来たよ!
まったく、自作自演までしてサンタが居ると主張したいの?
自作自演なんかじゃないよ・・・。キミの心は本当に荒みきっているんだね、ミース。
そのプレゼントを開けてみなよ。カードが入っているはずだから。
カード・・・?
ガサガサとプレゼントの箱を開けると中にはプレゼントと共に小さなカードが入っていた。
なにかしら・・・。
小さなカードを開くと、メッセージが書いてある。 <かわいいミーたんへ メリークリスマス>
こ、これはっ!私の子供の頃、パパしか呼んでいなかった愛称っ!!そして子供の頃持ってたのと同じウサギのぬいぐるみっ!!
どう?ミース。 信じる気になった?
・・・・・・・。心の底から信じることは出来ないけど、なんだかちょっとホントなのかな、と思ってあげてもいい気分だわ。
ほんとに?! ホントだねミース!
そうね、サンタにお礼の手紙を書いてもいい程度には信じてもいいわよ。
そこまで信じてくれるなんて! ありがとうミース!
あっ、あなたのためじゃないわよ・・・(赤面)。何そんなに嬉しがってるのよ、バカみたい。
クリスマスにちょっとだけ歩み寄れたふたりのようです・・・。