『おれが地蔵で、あいつが電柱 第2回』

おっす、俺は電柱だ!

わしは、地蔵じゃよ、地蔵。

と言っても、投稿者が キャラ配置の左右を間違えた わけではないぞ。

お互いの希望で 電柱の俺と地蔵さんでお互いの魂を 入れ替えてみる事にしたのだ。

うーむ・・・ややこしいのう。

正確言うと、わしは 「電柱の体に入った地蔵の魂」 じゃ。

俺は 「地蔵の体に入った電柱の魂」 なんだぜ。分かるかい?

説明はこのへんにして、 せっかくの機会なのじゃから、

互いの立場の入れ替わりを 存分に楽しむとするかの。

おうよ! こんな事滅多にないんだから、 お互い、うまくやろうぜ、ハゲ!!

・・・今のお前さんが 言えた道理ではないぞ。

・・・ハッ! そういやそうだった!

まったく、若いもんは マヌケなもんよのう。

・・・とはいったものの、 わしもまだ電柱になりきれて おるわけではなくての。

いつもお供え物をしてくれる 爺さんやばあさんが通りかかると つい挨拶してしまう。

向こうは電柱であるわしの事なぞ、 気にも留めとらんのにな。 まったく、他人事ではないのう。

・・・ポチ、ここでするのかい? しかたないなぁ。

(じょろろろろろ~)

おしっこ終わったの? じゃ、お家に帰ろっか。

あの子どもの飼い犬に 小便をかけられたわい。

地蔵であるワシに向かって 犬に小便をさせるとはいい度胸じゃ。

天罰をあててやろうかの・・・

・・・ハッ! わしは今、電柱なんじゃった。 いかんいかん。

冷静に考えると、 犬が電柱に小便をするというのは そんなに悪い事ではないのう。

天罰はさすがにかわいそうじゃ。 だが、なんだか腹が立つわい。 どうするかのう。

まぁ、そうじゃな。 やつの家を停電にして、テレビの録画 予約を消すくらいにしておくかの。

そうじゃ、それがいい・・・ ささやかな仕返しじゃ。

(一方で、  地蔵の体に入った電柱は)

ハッハッハッハ!!! 面白れ~なぁ!!!!

道を行く人、特にジジババが 俺に頭を下げていきやがる。 まったく、爽快でたまんねぇぜ!

おいババァ、お供え物か? おっ、まんじゅうじゃねぇか! ありがたく頂くぜ!

(むしゃむしゃ) うめぇ、超うめぇよ。

おいババァ! まんじゅう美味かったぜ! 明日はついでに茶も持ってこいよ!

アッヒャッヒャッヒャッヒャ!! 地蔵ってサイコーだなぁ!! たまんねーよ!!!

(宗教者の権威を濫用する  地蔵の体に入った電柱の魂  なのであった。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(朝、通学路でみかける  地蔵さまだけど  普段とは何か違うわ。)

(なにかこう、  いつもより下品な顔をしている  気がする。)

(・・・気のせいかしら?)

(つづく)

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公開日 2012/10/31 22:26 再生回数 22

作者からのコメント

変化にすぐ順応出来る人とできない人、いますよねぇ。

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