あははっ！ このバラエティ番組、 チョ～面白れぇやぁ～ｗｗ
タダシ、ちょっといいかしら。
ん、お母さん、 どうかしたの？
もう夜の10時よ。 だらだらテレビ見てていいの？ 勉強しなきゃダメでしょ！
最近、成績が落ちてるじゃない？ 母さん、すごく心配してるのよ。 それに・・・
ちぇっ、うるさいなぁ 今いいところなのに・・・
母さんだって、いつも一緒に 面白がってテレビ見てるんだから いいじゃんかよ・・・
ギクッ！！！ そ、それは・・・ そうだけど・・・
・・・そんな訳で あの子ったら、ちっとも勉強 しないのよ。
ねぇ、あなた・・・ 一体どうしたらいいのかしら？
うーむ、我が息子であるタダシが 勉学をおろそかにするのは問題だ。 だがしかし・・
あいつがいう事にも一理ある。
・・・えっ！？
「勉強しろ」といいながら、 母親であるお前もテレビをだらだら 長時間見ているんだろう？
それでは、さすがに筋が通るまい。 勉強しろとまでは言わないが、 お前も多少は物事を考えるべきだ！
・・・そうだ！ 少なくとも週に一冊、 お前も本を読みなさい。
ええっ、そんな！ 週に１冊って、結構大変・・・
そんなわけで、 お母さんは本を読まされるはめに なってしまったのです。
そんなこんなで最初は仕方なく 読書を始めたんだけど・・・
毎日、読書を続けるうちに、 楽しくなってきちゃったの。
ウフフ・・・ 今日も本屋に寄っちゃいましょ♪
お邪魔しまーす。 ・・・品揃えのいい本屋さんね。
背表紙を見ているだけで 好奇心がわいてくるわ。
新刊コーナーに新書、文庫、 雑誌、小説、漫画、ライトノベルス ・・・
見てたら色々と 欲しくなってくるものね・・・
えーっと・・・ これとこれとこれを買いましょ。
店員さん！ お会計お願いしまーす。
ただいま・・・ふぅ、疲れたわ。 それもそのはず・・・
本をずいぶん買いこんじゃって 荷物がとっても重いんですもの！ 持ち帰るのが大変だったわ！
あっ、お母さん おかえりー！
ただいま。 あら、今日は帰るの、 早かったわね。
お母さんに、またamaz○nから 段ボール箱が届いてたよ！
あらやだ、ネット通販で注文してた 本も届いてたのね。 ・・・少し買いすぎたかしら？
店頭で立ち読みしてたら、その本が 欲しくなっちゃう事も多いのよね。
それにしてもお母さんって本当に 本を読むのが好きになったよね。
まるで・・・ 昔とは別人になっちゃった みたいだよ！
・・・あっ、 テレビでニュース始まったよ！
どれどれ・・・ 日本がＴＰＰ交渉に参加だってさ。 よく分からないけど・・・
ああ、ＴＰＰってのはね、 環太平洋パートナーシップ協定 の事よ。
簡単に言えば、 協定を結んだ国間で関税を撤廃して 自由貿易を推進するんだけど、
その協定に日本が参加した場合の 問題としては、農業を始めとした 日本の一次産業がナンタラカンタラ
（母さんは読書を始めてから すごく博識になったなぁ・・・ 僕も負けられないぞ。）
母さん、自分の部屋に行くね。 僕、そろそろ勉強しないと・・・
あら、偉いわね。 昔は自発的に勉強するような子じゃ なかったのに・・・
一体、何が変わったのかしら・・・ 不思議な事もあるものねぇ。
私はただ、暇さえあれば、 本を読んでいるだけなのに。
子供の前で本を読む。 ただ、それだけでいい。
それが大事なのだ。 なぜならば・・・・
子供は親の背中を見て 育つのだから。
おわり
