“Beat up ! 2話”

一通り自己紹介も終わった所で みなさん、はじめましてっち。 私がこのクラスの担任のウサコリーナと申しますわ。

みなさん気軽にウサコって呼んでぴょん。 一年間どうぞよろしくねぃん。 まず私のクラスの方針としては・・・・・。

(担任はウサギかよ・・・。こいつも貴重な人間キャラをこんな所で使いたくないという大人の事情の犠牲者なのだろうか・・・。)

(そんな事より不本意だが今朝の事はあのクソアマにちゃんと謝らないとなー、そもそも俺の前方不注意が原因のような気がしないでもないし)

(どうやって謝ろうか・・。 やっぱ素直に『ごめんなさい』か? いやでもそれだと何かインパクトに欠けるな)

(じゃあ 『今朝は本当にすみませんでした。この通り反省しております。それにしてもなかなかチャーミングな下着を身に着けておられるんですね、あなたのような可愛らしいイメージのお方にピッタリです。』はどうだ!?)

・・・・・。

(駄目だ。こんな事言ったら、残ったもう一つも潰されて男として再起不能にされかねんな・・・)

(駄目だ!全然良い謝り方が思い浮かばん! っていうか めんどくさくなってきた・・・)

・・ソコ・・・ナタ・・・。

(いや、ここはいっそ開き直って・・・)

聞いてるにょ!?そこの熊!!

ビクッ!! うお!?は、はい!! なんでしょう!?

全く入学初日から先生の話をシカトとかいい度胸なのね、この熊は。

す、すみませんでした。 以後気をつけます・・・。

大体その格好は何アル? どうせ入学初日にインパクトのある可愛いクマさん姿で女子の視線を釘付けとか思ってるんだわさ。

先生そうやって中身のない見ための可愛さとかで人気を勝ち取ろうっていう魂胆は許せないウサ! クドクドクド・・・・。

プルプルプル・・・。

(そ、それはテメーだろうが! 無理やり自分のキャラ立てようとして変な話し方しやがって。 しかも探り探りだから全然安定してねーし、ほぼパクリだし。 大体テメーの名前ウサコリーナとかメルヘンな名前じゃなくて「岩城 源十朗」だろうが。 入学式の先生紹介で聞いたぞ!)

もういいだっちゃ。 アナタがどんな卑怯な手でこようと学園のキング オブ マスコットの座は渡さないのねん。

は、はい・・・。 (最後に本音漏らしやがった・・・)

キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン・・・

あ、馬鹿に構ってたから、もう終わっちゃったわ。 じゃあ今日はこれまで、解散!

ザワザワ・・・ ヤットオワッター! カエロカエロ

よう! 目の敵にされてたな はっはっはっ。

俺だって好きでこんなカッコしてんじゃねーのに・・・。

まあまあ。 それより、早く行こうぜ。

・・・今日はちょっと修羅の国におつかいに。

いいから来い! ガシッ!ズリズリ・・・・

えーーーー!

ふう・・・。

帰ろ。

おーい! 虹村さーん。

!!?

やあ!

・・・・何?

あー、俺じゃなくてさ。 こいつが虹村さんに用があってね。

ほらっ、来いって。

・・・・どうも。

何? 私はあなたに用なんてないんだけど。

いや・・その。 (何を緊張してんだ俺は?)

ほらっ。 ドンッ。

うっ・・・。 その・・・今朝は、ごめん・・なさい。 許してもらえませんか・・・?

俺も謝るよ。 本当にごめん、前方不注意だった。

・・・もういいわよ、その事は。 ワザとじゃないんだし。

え!? じゃあ許してくれるの?

・・・ええ。

ははっ。 やった、ありがとう!

いやっふぅ~~!

アナタを許すとは言ってないんだけど。

へ?

あなたには誠意が感じられない。 だから駄目。

・・・。 い、いやいやお嬢ちゃん・・・。 オジさんちゃんと心込めたよ?

・・だって、アナタは私の・・・その・・・し・ぅ・・。

と、とにかく! 今朝の事を許して欲しかったら今すぐ今朝の記憶を消去しなさい!

い、いや。 パソコンじゃねーんだからそんな簡単に・・・

あ、そうか。 パンツ見られたこと気にしてんのか。 大丈夫、全然変なのじゃなかったぞ。 むしろ・・・。

それを消せと言ってんのよおおおおおお!!!

シャッ!!

サッ! ぬおっ!!

!!?

なんて綺麗な中段突き・・・。 じゃなくて何すんじゃコラーーー!! アブねーだろうが!

うるさい。あんたが悪い!

今のは俺もそう思う・・・。

なっ!? 大体あのパンツ見えたとかの部分は事故だろうが!

どっちが悪いとかねーだろ! どうしたら納得するんだよ!?

うっ・・・。 じ、じゃあ・・・勝負よ、勝負。

あ? 勝負?

そう。 私が納得するのは勝負をする事!

勝てば善し、負ければ悪い。 で、今後この事には一切触れない。

(勝負自体無しで今後一切この事には触れないのが一番良いような気がするが)

虹村がそれで納得するんならいいよ、それで。 で、勝負って何するの ジャンケン?

・・・アナタ、自己紹介の時少し格闘技かじってるって言ってたわよね?

え、うん、まあ・・・。

自己紹介で格闘技してますとか、僕喧嘩強いですからみたいで正直少しイタかったけど・・・。

い、いや!そんなつもりで言ったわけではっ!!

私とそれで勝負しなさい。 ルールは・・・

・・・は!? いや、何言ってんだお前?

何か不満あるわけ?

いや、不満がどうとかじゃなくて・・・。 男と女でそれは流石に駄目だろ・・・。

私がそれで納得するって言ってんだからいいでしょう!

それとも何? 勝つ自信がないわけ?

自信がどうとか・・・そういう問題じゃ

まあそうね。 あなた弱そうだし。

今朝も簡単に関節技極められちゃって、友達が割って入らなかったら落ちてたわよねー、確実に。

ぐっ・・・、あれは

油断してたからとか? まあ、そういう事にしといていいけど。

そうね、やっぱ止めときましょうか。 真正面から勝負して女の子に絞め落とされて負けたとか、恥ずかしすぎて外出歩けなくなっても困るものね。

・・・・・。

恥はかきたくないわよね誰だって。 ごめんなさい、私が悪かったわ。 男性に恥をかかせるなんて女失格・・・。

わかった・・・やるよ。

は? 別に意地張らなくてもいいけれど?

うるせーよ、どんだけ自信があるか知らねーが その鼻っ柱叩き折ってやるよ。

そう・・・決まりね。 じゃあ、ついてきて。

・・・・・。

・・・・。 おいおい、マジかよ。 と、とにかく追いかけて二人を止めねーと。

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Posted at 2012/10/07 03:49 Viewed 18 times

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