“ようこそ文藝部部へ 第02話”

この後、部室に行く?

……う、うん

じゃあ、一緒に行こう。

お邪魔しまーす。

よっ。

あっ、山吹先輩。こんにちはです。

部長もこんにちはです。

うむ。

今日は何かするんですか?

だらだらするに決まっているだろう!

じゃあ、桃ちゃんのコスプレ大会!

衣装もちゃんと用意しているよ!

じゃっじゃーん。

ふむ……

中々いいな。

でしょ♪

紫が文藝部部に入って一ヶ月が経った。

その間、何をしてきたかというと、こうやって何もせず、ただだらだらと過ごす日々が続いている。

(来週で入部届を出してから一ヶ月。ようやくここを辞められる……)

まったく、桃も飽きねぇよな。

そうだな。

毎度同じ服を着ているからな。

しかし、あれだ。

桃が青谷高校の制服を着て来た時には驚いたな。

あぁ、確かに!

合法的にコスプレができるとかなんとか……

行動力はさすがだな。

………………

どした?

……大ニュース。

なになに?

目安箱に手紙……

な、なにぃ!

本当かよ! それ!

なんと!

クロ。さすがに冗談だろ?

……これ

本物だ……

ねぇねぇ、目安箱って何かな?

ありていに考えれば投書じゃないの?

どんなことが書いてあるかな!

さぁ?

よ、よ、よ、よし。

クロ。お前が見つけたんだ。読んでくれ!

……はい

拝啓。文藝部部さま。

おぉ、本格的!

茶化すな!

私はこの学校の生徒です。

そら、そうだろう。

だから!

伝統ある赤里高校の歴史がついに終わり、新しく名前が変わりました。

つきましては、その過去となる高校の最後の秘密を解き明かして欲しいと思っています。

最初の謎をここに記しておきます。

最初の謎?

図書館……

ん? 続きはないのか?

……うん

図書館しか書いてない。

おかしいな。

確かに最初の謎というより、ヒントって感じ……

で、その図書館の単語に何か覚えがある奴はいるか?

考えられるのは学校の怪談とかッスね。

桃、着替えたのか。

学校の怪談?

この赤里高校にも七不思議ってのがあるんッスよ!

あっ、それ、俺初耳だわ。

私も……

私は聞いたことがあるぞ。

なんでも、図書館に題名もなく中に何も書いていない本があるらしい。

そういう本じゃなくて?

うむ。

昔、この学校に行方不明者がいてな。

どうやら。その人間はその題名のない本を開いてしまったみたいなんだ。

ど、どうなったんですか?

本に取り込まれてしまったらしい。

ある種の人間にとってはとても興味深いことですね。

結局、その行方不明者は見つからず、失踪という扱いになってしまった。

そんな……

(こういう怪談話よくよく考えると作り話ってすぐに分かるわよね。)

(はぁ……このままそこに向かうなんてことしないでしょうね……)

この手紙はその話を探って欲しいと言っているに違いないッス!

!?

なるほど……

ちょうど放課後だ。今から図書館にでも向かうか。

各自用意をして、30分後に部室前に集合だ。

らじゃあッス!

了解!

おー

準備しますね

任せろ。

楽しみだね。紫ちゃん。

えっ、えぇ……

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Posted at 2013/01/25 20:38 Viewed 10 times

From Author

文藝部部に入部して一ヶ月そこに謎の投書が届いた。  2話連続投稿。と言ってもあまり進まないですね。今回は話数を決めずに書いているので、長くなるのか短くなるのか……

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