“幼馴染のお願い3”

帰途ーー······

わぁーい、楽チン~♪

お前なぁ···。

いやぁ、男様様だね。 こんなに楽チンなら自転車修理しなくても良いかな~♪

行き帰りの好奇の目に耐えられるならやってやろう。 ちなみ俺は耐えられそうにない。

あぅ、じょ、冗談だよ~。

···えーっと、幼。 ちょっと寄り道して良いか?

え?あ、うん。 (どこ行くんだろう?)

(まさかホントにヘンな所に行くんじゃ···。) (だ、ダメだよ男~!でも男となら···。)

おい、後ろで暴れるな··· あ。

がしゃん

危ないっ バッ いつつ···幼、大丈夫か?

う、うん。

それは良かった、それなら降りてくれないか? 俺の上から。

え? な、何で私のお尻の下にいるのよ男~! えっち!!

お前なぁ、背中側から落ちたんだから俺が下敷きにならなきゃ頭打ってたんだぞ!? 分かってるのか?

ごめんなさい、男···。

いや、その、言い過ぎた。

とにかく幼に怪我がなくて良かったよ!

うん。 ありがとう。 (優しいなぁ、男。)

よし、じゃあ行こうか。

うん! でもどこに行くの?

あぁ、本屋だよ。

本屋?参考書でも買うの? でも男の成績なら要らないんじゃ··?

ある意味参考書みたいなもんかな?

ある意味?

まぁ、行けば分かるさ。

?????

っと、到着だ。

ねぇ、参考書はあっちだよ?

良いんだよこっちで。 ホントに参考書買う訳じゃないんだから。

ねぇ、男? ここは旅行雑誌のコーナーだけど、冬休みの家族旅行の計画を立てるには早すぎない?

家族旅行の計画なら父さんと母さんが立てるよ。 これは、俺と幼の分だ。

え? どういう事?

出掛けたいって誘ってきたのはお前だろう? その上ノープランと来た。

もしかして、その為に···?

あぁ。 といっても、あんまり遠くには行けないから近場だけどな。

男···ありがとう···。 キュン

別にいいさ。 さて、さっさと買ってどこ行くか決めようぜ。

うん!

ーー······よしっそれじゃ帰るか。

はーい!

帰りは後ろで暴れないでくれよ?

き、気を付けます···。

ハハハ、行くぞ~。

男の部屋ーー······

じゃあさくっと決めちゃいますか。

はーい! (楽しみだな~♪ひゃほぉぉぉぉ!)

それはそうと幼、着替えてこなくて良いのか?

別に大丈夫だよぅ~。 お隣なんだし♪ 男こそ着替えないの?

(それよりもちょっとでも男と一緒にいたいし)

さすがに幼の目の前で裸になるわけにはね···。

それとも、見たいのか?

ちょっ もー、ばかぁ! サイテー! セクハラだよっ!

冗談だって。

ジョーダンでも女の子にそんな事言っちゃいけません!!

ご、ごめんて···。

ふーむ、許してあげる代わりに条件を飲んでもらうよ! (良いこと思い付いた!)

条件? あんまりドギツイのは勘弁してくれよ?

ふっふっふ、大丈夫だよ。 簡単な事だから。

そりゃ助かる。 なら聞こうじゃないか。

許してあげる代わりに男は私のお願いを三つ! 何でも聞きなさい!

ね?簡単でしょう?

(厄介だ···。) その条件を飲めば許してくれるのか?

もちろんっ 女に二言はないよ!

はぁ···分かったよ。

うむ、では許してあげよう。 (お願いの使い処が大事だねっ)

じゃあ、さっそく出掛ける場所決めようか!

はいはい···。

~♪

ご機嫌だな、幼。 ホントにあそこで良かったのか? もっと大きな所の方が···。

もちろんっ! むしろあそこじゃなきゃ私は嫌だよ!

そうか、まぁ、幼が行きたいなら俺は着いていくよ。

ドキッ あ、ありがとう。

今度の日曜日で良いんだよな?

うん! 寝坊しちゃダメだよ!?

遠足のたびに前の日寝れずに当日熱出してたの誰だったかな?

も、もうっ 昔の話だよっ 今はそんな事ないもん!

ハハハ、そういう事にしといてやるよ。

むぅ~、バカにして~!

ハハハ、じゃな、幼。 スタスタ、ガチャ、パタン

逃げられたか···。

ただいま~。

おねぇちゃんお帰り~。 遅かったね?

うん、ちょっと男とデ、デートの話を···。

へぇ、 詳しく聞かせてね、おねぇちゃん?

お茶淹れて来るからおねぇちゃん着替えておいで。

(何であの子楽しそうなんだろう?)

弟くんの話だと自転車パンク作戦は大成功みたいだし、お兄ちゃんはちゃんとアクション起こしたみたいだし今の所順調ね。

自転車は空気抜いただけだから心配だったけどうまく行って良かった。(抜いた空気は弟くんがさっき入れてくれたし。)

さ、おねぇちゃんのお部屋に行きますか~♪

こんこん おねぇちゃん開けて~。

はいはい。 ガチャ

ありがとう~♪ さて、詳しく聞かせてもらうよおねぇちゃん?

詳しくって言っても··· ~少女説明中~ こんなもんよ?

ねぇ、せっかくのデートなのにそんな所で良いの?

い、良いの!

子供の頃から散々行ってるのに、何もデートで行かなくても良いじゃない。

そ、そんな事言われても。

まぁ、場所はいいとして、おねぇちゃん昨日の今日で随分大胆になったね。

お兄ちゃんに奴隷宣告するなんて♪

や、やめてよ奴隷なんて! あ、あれは何かこうテンションがおかしくなってしまってというか···。

まぁでもお願い使えば案外簡単にお兄ちゃんといい関係になれるんじゃない?

それはダメ!

へ?

そんなので男と付き合ったとしても嬉しくないもん···。 ちゃんと振り向いて欲しいもん···っ。

そ···っか、うん。 そうだよね、ごめんねおねぇちゃん。

別に怒ってないよ。

でも今の告白はあたしじゃなくてお兄ちゃんにしてあげてね?

あぅ~···。 が、頑張ります。

ふふふ。

お願い···か。 何やらされんだろうな···?

アイス買ってこいとかなら良いんだが、はぁ···。

ピンポーン

ん?誰だろ?

はーい ガチャ あれ、妹ちゃん。 いらっしゃい。

お兄ちゃんこんばんわっ 弟くんいる?

あぁ、部屋にいるんじゃないかな?

ありがとう、お兄ちゃん。 おじゃましまーす。

覗いちゃダメだよ? お兄ちゃん。

そ、そんなことしないよ!

うふふ、じょーだんだよっ

ははは···。

コンコン

弟くんこんばんわ、可愛い彼女が会いに来ましたよ~。 ガチャ

おぉ、いらっしゃい。 まぁさっき空気入れるとき会ったけどよ。

弟くん、今度の日曜日って暇かな?

ああ、特に用事はないかな。

じゃあ、デートしましょ?

はいはい、おっけ

って、えぇ!?

そんなにビックリしなくても良いじゃない···。 これでもあたしだってちょっとは恥ずかしいんだから···ゴニョゴニョ

あぁ、いや、わり。 きゅ、急に言われたらたぶん誰だってビックリするぞ、うん。 (特に好きなやつに言われたらな。)

ふーん、そうなんだ。 それで、どうする? デート。

嫌なら無理にとは言わないし···。 別にクラスの友達でも良い訳だし。

いやいや、行くよ行く行く!! お前が他の誰かとデートなんて耐えらんねーわ。

ちょっ な、えぇ!? ドキッ

もー、やめてよばかぁ。 ドキドキ

だって俺達付き合ってるんだろう?

フ、フリよフリ!

たとえフリだとしてもだ、俺は嫌なんだよ。

わ、分かったから。 とにかく日曜日デ、デートなんだからっ それだけ!じゃね!

行っちまった···。

デートか···。

第四話へ続くーー······

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Posted at 2012/09/15 18:27 Viewed 17 times

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第三話です、さらに続きます。一体いつまで続くのか自分にも分かりませんが完結目指して頑張ります。

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