“幼馴染のお願い2”

いってきまーす。

(はぁ、弟と妹ちゃんがか···。)

あ、お兄ちゃんおはよー。

う~ん、どうしたもんか··· ブツブツ

(ウフフ、弟くんはうまくやってくれたみたいね。計画通り。)カチャパタン

はぁ···。カンカン あ、幼···。

男おはよう! 今日も良い天気だね♪

(昨日怒って帰っちゃったし少しでも明るく振る舞わなきゃ。)

うん、おはよう幼。

じゃあ学校行こっか。

ああ、そうだな。

(何か元気、無い···?どうしたんだろう?) あれ?

ん、どうした幼?

自転車、パンクしちゃってる···。 どうしよう。

今から自転車屋さん行っても空いてないし遅刻するな。

どうしよう、今日日直なんだけどな···。

知ってるさ、俺も日直だからな。 ふぅ、仕方ない···。

ちょっと恥ずかしいが、俺の自転車の後ろに乗って行け。

えぇ!男と二人乗りして学校行くの!?

何だ、嫌なのか。 なら学校まで走るのか?

い、嫌ではないよ!? むしろ嬉···こほん、その、周囲の目が気になると言うかなんというか···

言ったろ、俺だって恥ずかしいんだ。 二人で仲良く恥かこうじゃないか。

ふ、二人仲良くって··· ドキドキ (男と二人乗り···男と二人乗り···)

う~、分かった、お願いします。

最後に二ケツしたのはいつだっけ? 小学校くらいか?

お、覚えてないよそんなのっ (中1の夏休みだよ、ばかっ)

じゃ、じゃあ失礼します。

あいよ、ん? ふにゅんっ

な、何よ!?

んー、いや、幼も成長したんだなって···さ。 (せ、背中に柔らかいモノが···)

何よ!太ったって言いたいの!? 男のばかぁ!

いや、ち、違う違う···。

ほ、ほら行くよ。 ···横向きに座ってもらえる?

横向き? まぁ良いけど。 んしょ。

うん、よし行こう。

はーい! ぎゅっ (これくらい良いよね?落ちたら危ないし···)ドキドキ

(これはこれで···)

うぅっ やっぱり目立ってる。 視線を感じるよ···。

駐輪場まであと少しだから我慢してくれ。

はぁーい···。

はぁ、恥ずかしかった···。

俺もだよ。

その割りにあんまり堪えてないよね。 ずるいっ

んなこと言われてもな···。

相変わらず朝からお熱いねお二人さん。

あ、友くんおはよう。

おう友か、おはよう。

おはようご両人。 今日はまた随分とお暑い様だけどいつの間に二人の仲は進展したんだい?

と、友くん!?

そんなんじゃねぇよ。 幼の自転車がパンクしてたから二ケツしてきただけだ。 ···仕方なくな。

(仕方なく···か。)

なるほどぉ。 そういう事にしといてあげるね ボソッ

こいつ···っ

じゃあ僕はお先に教室に行っているよ。 また後でね、お二人さん。

行っちゃった···。

あぁ。 さ、職員室行って日直簿貰ってこよう。

うん!

ふぅ、やっと昼休みか···。 屋上でのんびりしよう。

あれ、男が教室出ててっちゃった···。 どこ行くんだろう?

よし、こっそり跡をつけて見よう。

こそこそっ

ワイワイガヤガヤザワザワ オサナチャンナニシテンダロ カクレナガラオトコクンノヨウスヲウカガッテル ダンナノウワキチョウサジャナイ?wwwww

(め、目立つ···。でも男には気づかれてないみたい。)

(何だ屋上か~) ってあれ? 男がいない···?

おいそこの不審者。

うひゃあ!!! ···って何だ男か~ビックリさせないでよ!

バレバレの尾行なんかしてる奴に言われたくはないなぁ。

うぅ、気づかれてたのね···。

何で尾行なんてしてたんだ?

いつもなら教室で友くんとお昼食べるのに今日はどこ行くんだろうって気になって···。

いや、まあ、たまにはな。 ···せっかく屋上来たんだ幼も一緒に···食うか?飯。 ドキドキ

え!?男と!?

無理にとは言わんが···。

(はっ、素直素直···) う、ううん! 一緒に食べよう!

お、おう。

じゃあお弁当取ってくるね。

···何か、いつもと違うな。 いつもなら何で男と!とか言うんだけどな。

分かってて誘う俺も大概か···。 ハハハ。

ダダダダダッ (うぉぉぉぉ!男とお昼ご飯!ひゃほぉぉぉぉ!!)

よし、お弁当確保!いざ、屋上へ! びゅんっ

幼が来るまで暇だな···。 先に食うわけにもいかんし。

弟達はどうやって付き合ったんだろうな···。 向こうからって事は妹ちゃんから弟にって事だろ? 弟は弟で自分から言うつもりだったみたいだし、結局両想いだったわけだ。

それに比べて俺達は···。 幼は、俺の事どう思ってるのかな···。 十中八九ただの幼馴染み、だろうな。 はぁ···。

羨ましいな、あいつらが···

誰が羨ましいの?

うおわ! お、幼か···。 ビックリした···。

どしたの男? 独り言なんていっちゃって。

いや、何でもないよ。 ちょっと考え事してたからさ。

ふぅ~ん、そうなんだ。 (やっぱり、何かヘン。いつもより元気無いなぁ。)

そ、それよりずいぶん早かったな。 走ってきたのか?

そ、そんなわけ···! (はっ、素直素直···)

ちょ、ちょっとだけね···。

お、お腹空いちゃってさぁ!

ドキッ (何か、やっぱりいつもの幼じゃないな。調子狂うな···。)

じゃあ食おうぜ。 早くしないと昼休み終わっちまうぞ。

うん!

もぐもぐ (何か···)

もぐもぐ (気まずいのは何故だ···)

(えーっと、そうだ!) お、幼!

ひゃ、ひゃい!?

え? あ、その昨日の事何だが。

あ、うん。 ご、ごめんねついカッとなっちゃって···。

いや、そっちでなくて出かけるっての。

あ、うん···。

お願いって事はどこか行きたい所でもあるんだろ? どこに行きたいんだ?

い、行きたい所!? (か、考えてなかった···。どうしよう···。)

おい、まさかノープランか···?

うぐ···っ

図星か···

うぅ···

プッ ハハハハハ

お、男?

ハハハ いや、思った通りだと思ってさ、ハハハ

ど、どう言う事よー! 笑うなー! (あ、何か···)

ハハハハハ (うん、いつも通りだ)

放課後ーー······

幼~、日直簿書けたか?

あ、うん。 職員室寄って帰ろっか。

帰りも仲良く恥かこうじゃないか。

う、忘れてた···。 (嬉しいけど恥ずかしい···。)

はは、さて行くか。

う、うん。

お疲れ様だね、ご両人。 帰りも二人の仲睦まじい姿を見れるのを楽しみにしてるよ ニヤニヤ

や、やめてよ友くん···

幼、相手にするだけ無駄だ、さっさと帰ろう。

ひどいなぁ、男。

うるせぇよ。 じゃあな、友。

友くんバイバイ

二人ともまた明日ね。

さ、職員室行こっか。

おう。

職員室ーー······

先生、日直簿出しに来ました~。

ご苦労様。 気を付けて帰るのよ。

ハイ、先生さようなら!

また明日ね。 あ、男君、ちょっと。

ハイ、なんでしょう?

幼ちゃんと二人乗りで帰るんでしょう~?

あ~、まぁ、はい。

変な所に寄り道しちゃダメよ~♪

先生···。

おやおや~?

先生はまず変な所に寄り道する相手を見つけたら良いんじゃないですか?

き、気にしてることをハッキリ言ってくれるじゃない···。

こら男っ。 先生に謝りなさい! ぽかっ

あいたっ 叩くこたねぇだろ。

ほら早く謝りなさい!

ハイハイ、分かったよ。 先生すいませんした~。

うん、偉い偉い。

じゃあ俺達帰ります。 スタスタ

あ、待ってよ男~! せ、先生さようなら! スタコラ~

はぁ、若いって良いわね~···。

待ってよ男ぉ~。

ん、ああ悪い。

はぁ、追い付いた···。

ごめんごめん、さぁ帰ろう幼。

うん!

第三話へ続く

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Posted at 2012/09/12 23:51 Viewed 16 times

From Author

予想外の第二話です。そしてさらに続きます。予想外です。だらだらとやってますがどうかお付き合いください。

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