(やべぇ すげぇ う〇こ漏れそう)
俺の名前は小林！ ごく普通のリア充さ！
高校生で必死こいてリア充になった俺！ 今ではクラスの人気者！
(でもう〇こ漏らしたら 明日からう〇こマンになって 人生詰むわ……)
(そわそわするな俺…… このＨＲが終わったら なに食わない顔で教室を出て 速攻で家に帰る！)
リア充メモ 『学校のトイレで う〇こするべからず』
(まだだ…… まだこらえろ……)
「きりーつ」 「きょうつけー」 「れーい」
さよ～なら～
リア充メモ 『語尾は 微妙に伸ばすべし』
(焦るな…… 平常心だ……)
んじゃ、みんなまたな～
あの～小林います～？
ん？ なんだ？
リア充メモ 『例えう〇こ漏れそうなときでも 相手の話はしかと聞くべき』
あ、小林！
ん？ 隣のクラスの子だよね 俺に何かよう？
え……と、ね その……
(はやく用件を言えぇぇぇぇぇぇ 俺を殺す気かぁぁぁぁぁぁぁぁっ！)
小林は…… その、今週の日曜日は……
(波がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！ ヤバい波が来てるでぇぇぇぇぇッ！)
「ひゅーひゅー」 「言っちゃいなＹＯ」
(おおおおおおおおおおおおおお う〇ち漏れちゃうＹＯＯＯＯＯＯ)
もー！ うるさいぞみんなー！
(ほ、ほんと大きい声出さんといて。 今ヤバいから。超ヤバいから)
や、やっべ！ もう水戸黄門はじまっちまう！
俺いくわ。悪いな！ 今度奢るから見逃してくれ！
リア充メモ 『借りは奢りで返せ』
え？ あ、ちょっと小林～ ミ〇ドでおごりなさいよ！
(家まではダッシュで１０分 だがでかい『波』が来たとき 走るのは辛い)
(１５分は見るべきか…… 果たして耐えられるか俺)
(やれるか？ じゃない やるんだ！)
リア充メモ 『常にポジティブ 楽観視』
あの、すみません。
え？ ああ、俺っすか？
ここらへんで地蔵見ませんでした？ 花子って名前の地蔵なんですけど。
(ヤバい この子不思議ちゃん系か？ 厄介だな……)
ｳｪ――――――――ｲｗｗｗｗｗ ｳｪｳｪ――――ｲｗｗｗｗ
リア充メモ 『困ったときはｳｪ――――ｲｗｗｗ』
……っ!?
ｳｪｲｳｪｲｗｗｳｪｲｗｗ それじゃ俺さらｳｪ――――ｲｗｗ
(何とか切り抜けたか…… くそっ、もう時間がない)
おーい小林！
あ、先輩ﾁ――――――ｽｯ！！！！ お疲れ――――――――――ｽｯ！！！
リア充メモ 『先輩の挨拶はチ――ッス。 そしてお疲れ――ッス』
おい小林、 今暇だよな？
なんでｗｗｗ わかっちゃうんすかｗｗｗｗｗ
リア充メモ 『先輩の決めつけは命令 とりあえず笑うしかない』
そうかそうか暇か なら丁度良い 演劇部の手伝いしてくれよ
に、荷物運びとかっすか？
んにゃ 実は欠員が出てなあ 背丈もちょうど良いし……
一芝居 やろうぜ！
(神よｗｗｗ俺に死ねとｗｗｗ 申すでござるかｗｗｗｗｗｗｗｗ)
おーい 代わり確保したぞー！ これで練習できるな！
あれー小林くんじゃーん！
おう 知り合いか
クラスメイトであり 友達ですよせんぱーい
ま！ 友達ほとんどいない先輩には わからない感覚ですかね！
この模造刀で斬れねーかな こいつの首とか 首とか
わいわい…… ざわざわ……
(は や く は じ め ろ)
リア充メモ 『リア充の本題の逸れっぷりは異常 びっくりするほど逸れる』
おーい お前はこれ着ろ
了解っす！
『着替えたっす！』
おう はやいな つーかなんかお前急いでね？
『そうっすか？ それより早く練習しましょうよ！』
お、おう とりあえずお前の台詞は 『がおー』だけだから
『襲う役っすね！ 一発で決めるっす！』
おう！ それじゃいくぞー みぃ、ふぅ、ひぃ、ドン！
(カウントダウンの仕方ｗｗｗ 笑える……やべぇぇぇぇぇぇ！ ちょっと笑ったら腹がぁぁぁぁ！)
正義の魔法少女じゃすてぃるん！ 推参！
『がおー』
現れたわね！ ニート将軍ベアー！
『がおー』
矯正してやるっ！
『がお……ぐはっ!?』
正義のミラクルぱーんち！
(腹を殴るなぁぁぁぁぁぁぁぁ！！)
リア充メモ 『リア充の演劇って 内容より派手さ優先だから』
ていっ！ ていっ！
(なんでさっきから執拗に腹を殴って……あ！ だ、ダメだ、もう……)
『らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ！』
その日の空は とても青かった
僕は清々しい気持ちで空を見上げ リア充とかそんなの関係なく 素直な気持ちで笑えた
『ん？ 小林くん、なんか匂う……』 『おい小林？ 小林？』 『え、小林くん……まさか……』 『騒ぐな！小林、大丈夫か小林！』
その日 世界は一人のリア充を失った――
同時に 新たな非リア充が生まれた――
リア充の僕にさようなら 久しぶり。非リア充の僕
ご視聴ありがとうございました！
