『陛下留学秘話 第2話「外人が怖い日本人」』

これまでのお話  親元離れて不安な陛下にゃん,  英弱+リーダーなので初っ端から  難易度がルナティック

日本からおよそ10時間, 目的地であるパース空港に ようやく降り立った。

陛下氏の采配により全員が無事入国, 迎えのバスに乗り込み向かうは これから母校になる大学。

(さて…飛行機もそうだがいよいよ 日本語が通じない領域に入ったか。 気合を入れねば"タマ"を取られる)

"初めまして陛下大学の皆さん, これからホストファミリーが迎えに 来ますので待機していてください"

(意外と遅いな…どんな人なのか, 果たして会話が成り立つのか… おっ?)

"初めまして 陛下君  これから よろしくね!"

"あ・・・  よ,よろしく お願いします!"

"陛下 よろしくな!  荷物を つめ!"

オ,オーケィ… (ちょっと旦那は強面だが二人とも 優しそうだしクソ丁寧な英語… 救済はあるのだな)

車に乗せられ,ホームステイ先に。 車中での雑談は英語弱者にとっては どんなに単純でもビビるもんだが, まぁ~割愛ということで。

Wow…it's very big... (マジでデケぇ何なんだ金持ちかよ  大勝利やんけ)

"大した家じゃないし古いけど  ゆっくりしてね"

家に来て色々と部屋の場所や使い方, ルールなどを聞いていたが, ホスト父から思いもよらぬ言葉が。

"ここは裏庭だ。 確かタバコ吸うんだよな? 吸うならここで吸ってくれ。だが…"

"はい?"

"一つ挑戦をやろう。  日本に帰るまでに禁煙してみろ!  できるか?"

ア…エト…イエス…"やってみます"…

"よし,何本吸ったかちゃんと報告 すること。帰るまでに0本になれば お前の「勝ち」だ"

オ,オーケィ… (勢いでやべぇ挑戦を受けちゃった, せっかく空港で1カートン買ったのに)

まぁ,こんな挑戦を受けたところで 辞められるはずもなく, これから降りかかる事案解決の為に ひっそりとタバコは消費される

そしてホストファミリーと じっくりお茶を飲みながら カスのような英語で会話した頃。

"今日は教会に行くのだけれど,  陛下君はどうする?"

"あ,行きたいです!  英語や文化の勉強にもなるので!"

"わかったわ,行きましょう!  とってもいい時間を過ごせると  思うわ"

悲劇の引き金である。

"陛下,日本語の聖書だ。  言われたページを読め"

エ?ア…オーケィ。 (…なんかすげぇ難しい事 書いてあるな聖書ってのは)

○▼※△☆▲※◎★●・・・ (超高速かつ難解で意味不明な英語

(感情を失った。)

"では賛美歌を歌いますので起立を…"

(あ,死亡確定した)

"陛下,このあと皆でお茶会よ。  仲良くなれるといいわね"

結局意味もわからず説法を聞かされ 聖書を行き来し賛美歌を歌い続け 訳も分からず地域の方と交流すること 2,3時間…

"陛下,どうだった?"

"えっと…いい経験になりました…"

"それは良かったわ!"

(もう行かねぇ…)

帰宅して速攻たばこに火をつけたのは 言うまでもなかろう。 いい経験ではあったものの, 大変な心労を負った

日本国出国から丸1日, 本当に24時間とは思えないほど 濃密な1日になった。 身体は悲鳴を上げていた。

留学先初めての夕食, 湯船のない極寒のシャワー, Twitterへの下書き投稿も一段落し, ベッドに潜り込んで思う。

…見知らぬ天井だ…

なんつてw しかし…やはり寂しいもんだ。

泥のように眠りにつく陛下だった。 明日から早速大学,不安と期待は 7:3くらいでせめぎ合っていた。 (To be continued...

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公開日 2016/11/11 20:05 再生回数 22

作者からのコメント

コミュ障英弱がホームステイをすると死ぬ。初っ端から試練の連続です

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