カズ「しゃーねー、んじゃさっさと帰るべよ!」
トキコ「そうね。じゃあ、何時もの喫茶店行きましょ。」
マイ「行こー行こー!」
ユキ(・・・ケーキ食べたい・・・飛びきり高いやつ。)
~~そして帰り道~~
カズ「いやー、昨日の深夜番組[ドキッ!水着だらけのアイドル祭り]は面白かったばい!」
マイ「えぇー!?なにその卑猥な番組ぃ!?」
ショウ「アイドルが水着を着て、あんな事やこんな事をする番g・・・。」
トキコ「コルァー!この変態がぁー!!」
ショウ「あば!!」
ショウが良からぬ事を言いかけた瞬間、トキコの必殺延髄蹴
りがそれを止めた。
マイ「だ、大丈夫ショウ君・・・!?」
カズ「おーおー、相変わらず恐かー・・・トキコの延髄蹴り・・・。」
ショウ「ぐく・・・手加減というものを知らんのか・・・!
だが・・・見えたッ!!」
トキコ「み、見えたって・・・何がよ?」
ショウ「トキコ嬢、今日の下着は・・・白と水色の縞パンだな?」
トキコ「そんなに・・・殺されたいのかぁーーー!!」
ショウ「ま、待ちたまえトキコ嬢!」
ドカバキベキッ!!と袋叩きにする音と共に、ショウの断末魔が聞こえたそうな・・・。
カズ「なんまいだーなんまいだー・・・。」(ぶっちゃけパンツ見えたけど、見えたとか言わんで
良かったばい・・・。)
マイ「だ、大丈夫かなショウ君?死んじゃった・・・?」
ユキ「・・・あれ位で死ぬ変態じゃないから・・・大丈夫。」
マイ「え?そうなの・・・?」
ユキ「まあ・・・見てて・・・。」
ユキ「あー、あんな所に可愛い女の子がいる。」
ショウ「何ぃい!?何処だッ!どこにいるマイシスターよッ!?」
カズ「何処どこドコ!?何処におんの!?」
ユキ(お前もかよ・・・。)
トキコ「もうヤダコイツ等・・・疲れた・・・。」
~そんなこんなで、喫茶店~
マイ「やっぱりココのシュークリームは美味しいよね~。あー癒される~。」
トキコ「ホントよね~!外はサクッと!中はふんわりと!」
マイ「それって、たこ焼きの例えじゃないかな?」
トキコ「えっ?」
マイ「えっ?」
ショウ「美味いかマイシスターよ?」
マイ「うん・・・美味しい。」
カズ「トホホ・・・。」
ユキ「どうしたの・・・?カズさん・・・。」
カズ「ん?いんやー・・・今月ピンチで金がヤバいんさー。」
ユキ「・・・何か大きな買い物したの?アイドルグッズとか・・・。」
カズ「いんや、近い内に買いたい物があるんだべさ、その為に貯金しとんのよ。」
ユキ「・・・アイドルのポロリ写真?」
カズ「ち、げーーよッ!まぁ・・・続くかどうか、分からん趣味だもんよ。」
ユキ「ふーん・・・。」
カズ「実はよー?ギターを買いたいと思っとるんよ。」
ユキ「ギター?・・・またどうして?」
カズ「好きなロックバンド聴いてたらよ、やっぱ格好よかーって思ってよ!
そんでまぁ、いっちょやったろ!って事ですたい。」
ユキ「・・・そんなので出来る程・・・甘くないと思う。」
カズ「そんな事ねぇっぺ!どんな些細なキッカケでも、やる気がありゃ十分だべ!」
トキコ「何よカズ?いきなり大声上げて、どうしたのよ?」
マイ「け、喧嘩は止しなよぉ・・・!」
カズ「いやよ?ユキたんがよ・・・?」
ショウ「貴様・・・愚民の分際でよくも我が愛しのマイシスターを・・・!」
カズ「だあぁぁあっ!!おみゃーら人の話を聞けっちゅーに!
実は・・・・かくかくしかじか。」
ショウ「何だそんな事か。カズよ、買ってしまえ。」
トキコ「はぁ・・・心配して損したわ。趣味らしい趣味が見つかって良かったじゃない?買っちゃえば?」
マイ「そ~だよぉ!良いじゃんギター。カズくん買っちゃいなよぉ。」
ユキ「え・・・?えっ?皆・・・?」
カズ「おー!分かってくれるかおみゃーら!」
ショウ「良いかマイシスターよ?折角やる気なった他人の熱意を、そう否定するものではない。」
ユキ「でも・・・。」
ショウ「何かに熱中する事は、素晴らしい事なのだよ?特に、我等の様な若い内は。」
ユキ「・・・そうは言っても・・・。」
ショウ「無駄では無いさ、何一つな?寧ろカズの友である、我等が後押ししないでどうする?」
カズ「ショウ・・・お前・・・。」
トキコ「ちゃんと兄貴らしいトコあるんじゃない、見直したわショウ。」
マイ「うんうん、なんかショウ君じゃないみたい。」
ショウ「それは褒めているのかね?マイ嬢・・・。」
マイ「褒めてる褒めてる。」
ユキ「分かった・・・ご免なさい・・・。」
カズ「謝らんでよかよ、ユキたんは俺の為を思って言ってくれたんだべ?怒ってなかよ?」
ユキ「・・・うん・・・有り難う。」
カズ「うっし!んじゃあおみゃーら、そろそろ帰んべ!」
トキコ「そうね、そうしましょ。」
マイ「あ、そうだ!トキコちゃん後で数学の課題教えてよ~!」
トキコ「はぁ!?アンタまたぁ!?」
マイ「あうー・・・。」
カズ「さて・・・どっこいしょーーー」
カズ「ーーー・・・って、うわ!」
カズや皆が、席を立とうとしたその時・・・丁度椅子が誰かの足に当たってしまった。
???「きゃあ!!」
カズの椅子に当たってしまった女の子は、派手な音を立て転がり・・・。
カズ「あわわわわ!サーーーーセンッ!!大丈夫っすか!?」
???「だ・・・大丈夫・・・。いきなり出て来てすみません・・・。」
トキコ「なぁぁにやってんのバカズっ!」
カズ「申し訳ねー・・・。」
ショウ「申し訳ありません、私の友が飛んだ粗相を・・・さぁ、手を貸しますよお嬢様。」
ユキ(・・・さり気無くナンパモードに入んなよ。)
???「あの・・・大丈夫ですから・・・あら、今何て?」
ショウ「お嬢様と言いましたが・・・?」
???「お忍びで来たと言うのに、何故此処がっ・・・!私は貴方方の様な方達の
許嫁になる気はありませんからっ!!」
先程のオドオドとした口調とは打って変って、いきなり凄い剣幕で言い捨て
女の子は喫茶店から走り去ってしまった。
カズ「何だったんだべ・・・あのねーちゃん?ってショウ?どげんしたとね?」
ショウ「我の許嫁にはならんと・・・一体我の、何がいけなかったというのだっ・・・。」
カズ「安心するばい、あのねーちゃん、おみゃーの事なんて気にもかけてなか。」
ショウ「クソぅ!こんな世の中滅んでしまえぇえ!」
トキコ「何言ってんだか全く・・・。でもそう言えば・・・?」
カズ「んあ?どしたべやトキコ?」
トキコ「いや、さっきの女の人・・・ウチの学校の制服着てたなぁ、ってさ?」
カズ「え?あんな綺麗なねーちゃん、ナンパした事なかよ?」
トキコ「バカ!そんな事聞いてんじゃないわよ!」
カズ「ンな事分かっとるばい!そうじゃなくてよ?俺があんな綺麗なねーちゃん、ナンパしない訳なかとね?」
トキコ「だからそれが何なのよ?」
カズ「ウチの学校にいたら、俺がとっくにナンパしてるっちゅーに。て事はよ?あのねーちゃんウチの生徒じゃない、って事じゃき。」
トキコ「成る程・・・ふざけた解釈だけど、一理あるわね。」
カズ「だべ?まぁそういうこった。んじゃ今日はもう帰るたい。」
トキコ「そうね。んじゃカズ、会計宜しく。」
マイ「帰ろ帰ろー!」
カズ「トホホ・・・。」
こうして皆は喫茶店を出て、再び帰り道へと向かって行った。
あの赤髪の女の子は何者なのか? 次回、「おみゃーらバンドやろうぜ!」お楽しみに!
〜〜続く〜〜