～とある放課後～
「――でさ～」
「え～ホントに～？」
「いや、絶対嘘だってｗｗｗ」
「いやいや！ これが本当なんだって！」
「「アハハハハハハハハ」」
「ねえねえ、何の話してるの？」
「お！ いや、コイツがさ～――」
「え～！ あり得な～いｗｗｗ」
「だよね！ 絶対あり得ないよねｗｗｗ」
「ホントだって！ 嘘じゃなくてマジで！」
「どうやったってそっからそんな展開にはならないだろｗｗｗ」
「そうだよ～。そんなの、麻雀で例えると『九蓮宝燈』くらいあり得ないよ～ｗｗｗ 和了ったら死んじゃうレベルだよ～ｗｗｗ」
「「…………」」
「…………」 チラッ
「……！？」 サッ
「…………」
「…………で～、その話の続きなんだけどさ～」
「いや、まだ続きあるのかよｗｗｗ」
「それ以上何か起こるとか余計あり得な～いｗｗｗ」
「そうだよ～！ もうソレ麻雀で例えたら『四暗刻』＆『字一色』のダブル役満じゃん！」
チラッチラッ
「「…………」」
「…………」
「…………」
「……あ、私ちょっと」
「……お、おう！ ――え？ ていうか、続き聞かないのか？」
「…………ちょっとお花を摘みに」
「……あ。ああ！ そっか、ゴメンゴメン！」
「ううん。じゃあ、ちょっとゴメンネ。すぐ戻ってくるよ！」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「でも、実際さ。最近の子で『お花を摘みに』なんて言葉使う人、滅多にいないよね」
「あんな見た目して、実は結構古風だよな～」
「いや、見た目って！ 大分ヒデーこと言ってんなｗｗｗ」
「いやいや、お前の方こそ何をもって『酷い』って思ったんだよｗｗｗ」
「え！？ だってホラ、アイツ……。なんていうか……」
「なんていうか？ ホラホラ、続けてみろよ」
「いや、見た目はすごく元気そうで……」
「で？」
「……何ていうかそういう奴ってホラ！ な！？」
「いやいや、それじゃ分かんないな～♪」
「うわ！ お前もかよ！」
「さあさあ」
「さあさあ♪」
「だから！ 見た目に元気そうなヤツってバカだったり、恥らい薄かったりってのが定番だろ！」
「うわ～……。ハッキリと言ったな……」
「……ていうか、お前が言うなって感じよね」
「なんだよ！ お前らが言わせたんだろ！」
「いやいや、俺たちは何も……」
「ねぇ～？」
「「…………」」
「「アハハハハハハハハ」」
「……ちぇ～」
「ゴメン、お待たせ！」
「うわっ！？」
「え！？ 何？ どうしたのイキナリ？」
「いや、さっきコイツがさ～」
「チョ待てよ！ 何かあったらすぐにチクるとか小学生かよ！？」
「え～？ な～に～？」
「いやいや何でもない！ 俺はお前が『裏表のない素敵な人です』って事をちゃんと理解してるぞって話だ！」
「ハハハ、テンパりすぎてて意味分かんないことになってやがるｗ」
「そのセリフならむしろ私に言う方がハマりそうねｗ」
「え～何～？ よく分かんないよ～」 ドサッ
「「…………」」
「…………」
【麻雀セット】
チラッチラッチラッ
「…………そういえばさっきの話の続きがまだだった、な！？」
「……あ、ああ！ そうだ！ あれからどうなったんだよ！？」
「そうね！ 続き続き！」
「…………」
「…………まぁじゃん」
「……え？」
「……麻雀！ やろうよー！！」
「もう！ さっきからあからさまにアプローチかけてるのに誰も反応してくれないんだもん！！」
「…………」
「「…………」」
「……やだよ」
「え？」
「だってお前！ やたら『カン』してはドラ増やしまくって場を引っ掻き回すんだもん！」
「そうだ！ だいたい『カン』したら高確率で『嶺上開花』が付いて回るってどういう事だよ！」
「だってしょうがないじゃん！ なんか知らないけど、そうなっちゃうんだもん！」
「親リー相手にまで無遠慮に『カン』する人はちょっと……」
「……むぅ～。ｸﾞｽﾝ……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「…………」
「そんなオカルト、あり得ません！」
