ここはとある田舎町。自然に囲まれた静かなところ。でもその中に一つ。とても賑やかな場所があった。
それがここ。名前は木漏荘(こもれそう)。いわゆる学生寮である。
毎日毎日がイベント・お祭り騒ぎ。今日も例外ではなかった。
管理人「は~い皆さん。今日は楽しい楽しいアレの日ですよ~」
A「え、女のアレの日って普通は気が重くなるって聞いたけど? もしかして管理人さんって相当なエm――」
管理人「レイブルさ~ん」
レ「くまーー!!!」
A「ギャーー!!!」
B「・・・・・・5枚目にしてフェードアウト」
C「なんか竹宮ゆ〇こ先生作『ゴールデンタ〇ム』のサブタイトルみたいだね」
D「あー! あのメチャクチャ面白い作品な! 毎巻楽しく読ませて頂いております!!」
B「・・・・・・貧困なボキャブラリーによるメタ宣伝乙」
B「というか宣伝ならインフ○ニット・ス〇ラトスについてするべき」
D「我に楯無先輩を! 最強の! 最高の! 完璧の! 至高の! 楯無先輩を!! 何でもいい! とにかく我に楯無先――」
管理人「レイブルさ~ん」
レ「くまー!!!」
D「あべしっ!!!」
B「・・・・・・20枚いかない内に貴重な男キャラ2人が一気にフェードアウト」
C「そのセリフもなかなかにメタだね。まぁ、実際ここには男はあの2人しかいないんだけど」
A・D「「何度でも蘇るさ!!」」
C「Dがやるとそれっぽいね」
B「・・・・・・(コクン)」
寮はいつもこんな感じ。まるでプロットも組まず無計画に書き殴られた小説のように展開が進まないのだ。
C「ところでアレってなーに?」
管理人「やっと話が進んだわね。そ・れ・は~」
管理人「お待ちかね! 皆さんのお家賃の回収日で~す」
B・C「「なん」」
A・D「「だと」」
A「ちょっと待って待って! 俺たち高校生だぜ!? 何で突然俺たちが寮の家賃払うことになってんだよ!?」
A「見ろよ! 驚きのあまりBの服がいつの間にか変わっちまってるじゃねーか!」
B「・・・・・・まさかのギャグ担当」
B「・・・・・・あの服、似合ってたのに」
C「『気に入ってた』じゃないんだね」
B「・・・・・・見えない誰かにそう言えって言われた」
C「その目、誰の目ってやつだね」(違う)
D「そうですよ! 学生時代だけじゃなく一生親のすねをかじって生きていくと心に決めた僕がどうしてそんなことを!!」
C「最低だね」
B「・・・・・・外道」
管理人「いや、まぁ、冗談なんですけどね」
D「ホッ・・・・・・。もう驚かさないでくださいよ~」
B「・・・・・・なんとも晴れ晴れした笑顔」
C「文芸部室で5人揃ってダンスでも踊りそうな勢いだね。私、超監督~」
B「・・・・・・『ハレ晴れユ〇イ』と言いたいんだろうけど分かり辛い上に分かったとしても意味は分からない」
管理人「・・・・・・ただ――レイブルさ~ん」
レ「くまーー!!!」
D「ぷげらっ!!!」
管理人「本当は今日、桜が満開なのでお花見に行こうと思ったんです。ということで~」
管理人「今日は楽しいお花見の日ですよ~」
A「うぉっ!? 早っ!?」
D「テレビなんかでよくある『せーの!(ジャンプ)→はい、到着しました!』みたいだな」
C「ていうか桜なんて咲いてなくない?」
B「奥側には。でもこっちの手前側には咲いてる設定」
C「その立ち絵そうやって使うんだ」
B「・・・・・・マジレスすると、この背景が使いたかった」
C「でもお花見の背景ってこれで良くない? 最初にも出てきたし」
B「全部ギャグの内ということにすればオールおk」
管理人「じゃあ皆さん、早速ですがお弁当を――」
レ「くまーー!!!」
A「うわーっ!! セリフも全く一緒だし立ち絵一つしかないから見た目には全然分からないけどレイブルさんが野生に還って暴走し始めたー!!」
D「そもそもどうして『レイブル』って名前なんですかね?」
A「言ってる場合かよ!?」
管理人「ああ、それはくまのプー――」
A「そっちに応えるの!? ていうかその名前の付け方は最近話題の某団体の方々に怒られるって!!」
B「・・・・・・2つの意味で危ない」
C「私としてはむしろ休日でピクニックに来てるのに制服着てるAとDの方がよっぽど気になるよ(プークスクス」
B「・・・・・・無いものは仕方がない。というかCもさっき制服着てた」
D「僕としてはむしろあの一瞬で2人がどうやって着替えたのかっていう方が気になる」
管理人「きっとできる限り新しい素材を使ってお披露目したかったのよ。もしかしたら何の脈絡もなく背景がいきなり歌舞伎の幕みたいになるかもしれないわよ」
A「いや、だから言ってる場合かって!! ――うわっ! 落ち着けレイブルさん!!」
レ「くまーー!!!」
A「うわーっ!! 管理人さん何とかしてー!!!」
ギャー ギャー
町人1「ん? あそこにいるのって」
町人2「うん、木漏荘(こもれそう)の連中」
~Fin~