―――西暦20XX年。 宇宙より飛来した謎の侵略者によって、人類は滅亡の危機にあった。
フハハハハハハハ!! この地球(ほし)は我が宇宙帝国のものだ!!
我らが開発した巨大生体兵器の破壊力・・・存分に味わうがいい!!
グオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォッッッッ!!!
キュイイィィィン・・・
ドゴオオオオオオオオォォォォォッッッッ!!!!!!
きゃあああああああぁぁぁぁっっっっ!!!!
フハハハハハハハ!!! 思い知ったか愚かな人類共よ!!
くっ、地球はここまでなの・・・?
謎の声「諦めちゃダメだ!!」
・・・え? ・・・まさか・・・この声は・・・!?
フハハ・・・やっときたか・・・!! 待っていたぞ・・・最終決戦のこの時を!!
貴様の血を・・・その死を持って地球は滅びの時を迎えるのだ!!!
・・・違うな。 滅ぶのはお前たちの方だ!!
この俺が・・・俺たちがいる限り、地球はお前たちの好きにはさせない!!
・・・よかった・・・! あなた・・・死んだわけじゃなかったのね!!
でもあの爆発からどうやって助かったの・・・?
・・・!! ・・・そ・・・それはっ・・・
クッ・・・フハハハハハハハ!!! 教えてやろう・・・その男の正体を・・・真実を・・・!!
そいつは人間ではない・・・我々が生み出した生体兵器・・・地球に送り込んだ最初の兵器なのだ!!
・・・何言ってるの!? デタラメ言わないで!!
・・・そんなの嘘よね・・・
・・・いや、アイツの言っていることは・・・本当なんだ・・・。
奴らの兵器が暴れている時・・・謎の白い兵器が、なぜか味方をして助けてくれたことがあっただろう?
実はあの兵器が俺なんだ・・・あれが俺の本当の姿・・・兵器だからあの爆発でも平気だったんだよ・・・(兵器だけに)
・・・そういえばあの白い兵器が戦ってる時・・・あなたはいつも何処かへ行っていた・・・まさか・・・本当に・・・?
・・・ああ、だけど信じてくれ!! 俺はこの地球に来て君たちに出会い、大切なことに気づいたんだ・・・
美しい地球(ほし)に住まう生命たち・・・それぞれが時には憎み、また愛しながら共存しているその素晴らしさに!!
ただプログラム通りに破壊の限りを尽くす兵器とは違う、生命の精神(こころ)を俺は知ることが出来た!!
だからこれ以上この地球(ほし)を奴らに壊させやしない!! ・・・俺がこの地球を守るんだ!!
・・・「俺が守る」? ・・・何言ってるの・・・?
・・・そうだよな・・・ 奴らと同じ兵器である俺が地球を守ろうなんて・・・おかしいもんな・・・
・・・違うわよ・・・
・・・「俺が」じゃなくて、「俺たちが」でしょ?
私達も一緒に戦うわ・・・!! あなたが何者かなんて関係ない・・・だって・・・
あなたの地球を守りたいと思う、その精神(こころ)は・・・本当だと思うから!!
・・・ありがとう・・・! ・・・その気持ちを受け取った俺は・・・絶対に負けない!!後は任せてくれ!!
絶対に勝って!! 地球の未来を・・・人類の希望をあなたに託すわ!!
フハハハハハハハ!!! ・・・精神(こころ)だと?そんな曖昧なものを信じるとはなんと愚かな!!
そんなもの・・・超高度のプログラムを施した我が兵器が・・・消し去ってくれるわ!!ゆけい!!
グオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォッッ!!!!
・・・皆の信じる気持ち・・・熱い精神(こころ)が伝わってくる・・・プログラムになんて負けない!!超えてやる!!
・・・いくぞ・・・これが最後の・・・正真正銘の最終決戦だ!!うおおおおぉぉぉぉぉぉっっっ!!・・・変身!!!
うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!!
グオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォッッ!!!!
TV「・・・ついに落とされた戦いの火蓋・・・次週、最終決戦!!」
う・・・うおおおおっっっ!! ちょーかっこいいーーー!!! 来週すっごく楽しみです!!
・・・君、『男の娘』のくせに意外とこういう所は普通の男の子っぽいよね。
おしまい。