月:「・・・」
ケント:「づ、月(づき)様、どうかされましたか?」
月:「ん?ああ、ごめん・・・。 久しぶりに街の中を歩くものだからさ・・・」
月:「昔を思い出して、ちょっとね」
ケント:「そ、そうですよね。 月様は、しばらく街を離れていましたから・・・」
ケント:「そうだ! 月様、僕が色々案内してさしあげしましょうか?」
月:「え?でも、見た感じほとんど変わってないから・・・」
ケント:「・・・そ、そうですよね。 僕の案内なんかがなくても大丈夫ですよね・・・」
月:「あっ・・・。ごめん・・・」
ケント:「謝らなくてもいいです。 僕が身勝手なだけですから・・・」
月:「・・・」
ココモ:「あ、ケントさんと月さんだ」
ケント:「ココモ様!」
ココモ:「まさかこんなところで会えるとは思わなかったですよ」
月:「ココモちゃんか。いやね、私の散策にケントちゃんが付いてきて・・・」
月:「まぁ、なんというか、時間潰ししてたわけなんだよ」
ココモ:「なるほど・・・。 じゃあ、時間潰しにボクの買い物に 付き合いませんか?」
ケント:「か、買い物、ですか・・・?」
ココモ:「うん!今日はちょっと 買うものが多くてさぁ」
ケント:「なるほど・・・。 づ、月様、いかがいたしましょうか?」
月:「・・・まぁ、大変そうだし、 手伝おうか。いい時間潰しにもなれるだろうし」
ケント:「僕も賛成です!」
ココモ:「やった!ありがとうございます! じゃあ、早速レッツゴー!」
(タタタタ・・・)
ケント:「ああっ! 待ってくださいよぅ!」
(タッタッタッタッ・・・)
月:「若いねぇ・・・。 まぁ、人のことを言えないけどね」
ココモ:「ふう・・・。 これで買い物は終わりです♪」
ケント:「お、重い・・・」
ココモ:「ほら、ケントさん、 頑張って!!」
ケント:「そ、そう言われましても、この量は・・・」
月:「ケントちゃん。こっちの方が だいぶ軽いから、私のと交換しよう」
ケント:「え、でも・・・」
月:「私なら大丈夫だよ。ほら」
ケント:「す、すみません・・・」
月:「しかし、ココモちゃんは 本当に可愛いものが好きだな。 買った品物全部、可愛らしいものばかり・・・」
ココモ:「えへへ・・・。 ボク、こういうのが大好きなんです」
ケント:「ココモ様は♂ですけど、 趣味が可愛らしいので、見た目も 可愛いですよね!」
ココモ:「ふふっ、ありがとっ♪ ちょっと一言多い気がするけどね」
ケント:「あう・・・、すみません・・・」
月「この荷物、ココモちゃんの家まで送ってあげようか? 流石に可愛らしい子に、重い荷物を持たせるのは可哀想だし」
ココモ:「いいんですか!? ありがとうございます♪」
ケント:「やはり月様はお優しいんですね・・・」
月:「なに、有意義な時間潰しをくれたお礼さ。そんな大したことはない」
ケント:「有意義・・・?」
月:「私も可愛らしいものが好きだから、こういう店を知っておいて損はしないかなってね」
ケント:「な、なるほど・・・!」
ココモ:「それじゃあ、二匹の腕の力が尽きる前に帰りますか♪」
ケント:「は、はい・・・!」
月:「了解っ」