Ah Yeah! Ah Yeah! じつは あたし エージェンッ！ 見てよ あたし エージェンッ！ かなり あたし エージェンッ！
任務上々！ 首尾は上々！ 裏の 奴らは 大体友達！
Ah Yeah!
…………
こちら山田 任務完了
『誰もいない教室でラップを口ずさみつつ踊る任務 遂行を確認 次の指令が入るまで待機せよ』
了解……
(山田 １６歳 超一流のエージェント ……の、はず)
(しかし最近 とある人物の専属になったが 任務の内容がとにかく酷い)
(誰もいない教室でラップを口ずさみつつ踊る任務とか。 ふざけてるのだろうか？ ふざけてるのだろう)
(まったくどういうこと…… 報酬が多額だから文句言えないけど)
(というか 休日の学校でひとり踊るとか 虚脱感がすさまじい……)
帰るか
『任務通達』
はやっ！
『監視対象の体操着に盗聴器を設置せよ 繰り返す。監視対象の体操着に盗聴器を設置せよ』
こちら山田 任務了解
(そう 私がこの学校に通っているのは 監視対象に接近するため)
(監視対象――――佐藤)
(佐藤 高校１年生 女子 変な子で有名)
(それ以上のプロフィールは知らない なぜ監視するのか その理由も教えられてはいない)
(まあエージェントなんてそんなものだけど)
体操着、体操着と
あった ロッカーに丸めてポイとか 管理がなってない
そんなことだから エージェントに盗聴器をつけられるんだ
(ガラガラっ)
誰だっ!?
山田ちゃん……？
(チッ、面倒なことになったな)
え、えーと 田中さんでしたっけ？
う、うん それより山田ちゃん それ、佐藤ちゃんの体操着だよね……
こ、これはその……
あなたもしかして……
(まずい、バレたか どう口封じする？)
佐藤ちゃんに惚れちゃったのね！
そう 私はエージェン……
えっ？
お、女の子同士だなんて…… いやそれは個人のアレよね！
えーと……？
ちなみに山田ちゃんは それをどうするつもりなの……？
あの……
も、もしかして おもむろに匂いを嗅いだり 着たり、口に含んでみたり!?
きゃぁぁぁぁぁぁ！ 山田ちゃんだ・い・た・ん！！！
(ダメだこいつ……はやく何とかしないと)
そうかあ 山田ちゃんも恋する乙女なのかあ
『も』ですか？
えっ、あ、うん……
じつは私もなの……
もしかして 隣のクラスの小林くんですか？
な、なんで知ってるの？
じつは以前、 田中さんと小林くんが親しげに話しているのを見てしまいまして……
う、うん じつはそうなの
(ニヤリ)
ではこうしましょう このことは二人だけの秘密
(事実の隠ぺい)
誰かに話してしまえば おそらく１日と経たず 学校中に、私達の意中の相手が広まってしまうことでしょう
(印象操作)
いいですか？ このことは家族や親しい友人にも内緒ですよ？
もし言ってしまったら 私は羞恥心の余り自殺してしまうかもしれません
(強迫的誘導)
そ、そうね！ これは二人だけの秘密にしましょう！ 大丈夫よ、口は堅いほうだから！
(計画どおり！)
そう！ 私達は変愛同盟！
変愛……同盟？
そうよ！ 変な愛が芽生えてしまった私達！ その愛を成熟させる同盟！
(うわっ……メンド……)
で、でも田中さんの恋は別に変でもなんでもないと思いますよ？
そっか……山田ちゃんは知らないんだね……
なにをです？
じつは小林 この前……う〇こもらして 今登校拒否中なの……
(それはヒドい)
みんなも小林のこと 〇ンコマン、ウン〇マン呼ぶし
(まあウ〇コマンが妥当)
でも私 たとえ、〇んこもらそうと 小林のことが好きなの！
(たしかに変な愛……)
だからね！ 変愛同盟！ ね？
ま、まあ別にいいですけど…… その変愛同盟というのは 具体的に何をするんですか？
この愛を実らせるのよ！ そうね、まず最初の議題は……
どうやったら ウン〇マンこと小林を 学校に連れてこれるかな……？
(脱退はどこへ申告すればいい？)
つづく……かも？
ご視聴ありがとうございました！
